戦後の雀荘や手積みの麻雀においてはかつてイカサマという技術が存在していました。
自分の欲しい牌を山に積み込んだり、手牌を入れ替えたり、仲間と合図して牌を融通したりと、よくこんなの思いついたなーというような職人技がたくさんあります。
最近では、全自動麻雀卓が主流となり、山を積む技はすべて使えなくなってしまったためイカサマはほとんど見なくなりましたが、手積み卓などではもしかしたらまだ使ってくる人がいるのかもしれません。
なのでイカサマ技について学んでおくことは重要です。
このイカサマという技術、有名なものとしては、元禄積みや燕返しといった技がありますが、これらは非常に難しいです。
最低でも1年くらいは練習しないとまともに成功させることができませんし、仮にできるようになったとしても、その上で相手の意表を突いたタイミングで行うとなればさらに技術が必要です。
そこまで技術を磨くメリットがコストに見合わないということで、イカサマを本気で極めようとする人はあまりいないのが現状ですが、やはりするしないは別にして、イカサマの技術にはロマンがあります。
「今日はイカサマありで麻雀しよう!」ということもなきにしもありませんし(自分だけかも?)麻雀打ちなら一つくらい技を持っていてもよいのではないでしょうか。
そこで今日は初心者でも比較的簡単にできるイカサマを紹介します。
漫画版↓
最も簡単な天和のイカサマ「便天」
まずは、世界一簡単に天和を和了できる方法として知られている「便天(べんてん)」という技を紹介します。
この技の名前は「便所に行っている間に天和を和了する」から略して「便天」です。
これは手積み卓でしか使えませんが、天和という期待値を考えると、方法はかなりコスパがよいです。
イメージとしてはこんな感じ↓
では、以下に方法を説明します。
まず便天という技の原理ですが、これは王牌と手牌のすり替えを行うことで天和を上がるという手法です。
なので、まず山を積むとき自山に和了形を積み込む必要があります。
具体的には、サイコロの目は9を出した場合の王牌となる部分、自分から見て2~8列目の14牌が和了形にすることが不可欠となります。
で、次に、サイコロの目は自山が王牌として残るように、9を出します。
あとは牌をとっていき最後のちょんちょんまでとって手牌14枚を7×2の2段にしたら、一芝居打ちます。
ここで
といって席を立ってしまうのです。
このトイレにいく前、王牌と手牌が全く同じ形状で隣り合って置いてある状態となっているのが味噌です。
で、戻ってきたら、何気ない顔で王牌(ドラのある方)の14枚を手牌として取って天和完成です!
トイレに行くことで王牌のほうをとる不自然さを消しているのがポイントですね。
この技のすごいところは、天和という大技が、王牌を取るという小さな動作だけで完成するということです。
ちなみにこの便天は、トイレに行っている間に7×2の形で王牌の近くに手牌を積んでおいてくれる仲間がいるとより成功しやすくなると言われています。
インパクトがあるので、派手なイカサマ技を決めたい人におすすめ。
積み込み部分は省略でもっていく部分だけを実践した動画を作りました↓
誰でもできる意外な麻雀のイカサマ「点棒さらい」
続いては、初心者でもできる卓外を狙ったイカサマを紹介します。
正直、初心者同士の麻雀ではこれが一番確実でコスパのよいイカサマとなります。
その技とは、「点棒さらい」です。
この技は非常に単純で、相手が打牌に集中した一瞬の隙をつき、こっそり相手の点棒ケースから1万点棒を抜き取って自分の点棒ケースに入れてしまうという技です。
基本的に人の注意は卓上に向けられているので、卓外にある点棒ケースは意外と盲点で成功しやすいのがポイントです。
当然後で相手も気づくでしょうが、現場をとらえられなければセーフというような決めをあらかじめ作っておけばかなり強い技となります。
自分は昔、イカサマありの麻雀で、東1局(ゼロ本場)で1000点を振り込んで支払おうとしたら点棒が一本もなくてトビ終了になったことがあります。
手積み卓での初心者の初めてのイカサマにおすすめ。
漫画作ってみた↓
全自動麻雀卓でもできるイカサマ「捨て牌入れ替え」
3つ目としては、いわゆるフリテン誘発のイカサマ技です。
具体的には、相手の捨て牌を入れ替えて和了牌をフリテンにしてしまうという技です。
かなり地味ですが、要所で使えば敵の逆転手を無効にしたうえでさらにチョンボのダメージを与えられるという強力な技となります。
やり方としては、
- 自分の河にある捨て牌の順序を入れ替えて相手のリーチ後に切ったことにする技
- 相手の捨て牌に自分の捨て牌を混ぜ込む技
- 捨て牌と手牌を入れ替える技
いろいろあり、総称するとこれらは「拾い技」と呼ばれます。
ただ、河を直接狙う技は全員の注意が集中しているためかなり難易度が高いです。
なのでイカサマ初心者が狙うべきは、自分の鳴いたさらし牌です。
例えば、対面からポンした牌を上家方向に変えるとか、456のチーで4を鳴いていたのを順番を変更して5を鳴いたことに変えてしまう、などの技が有効です。
これならノーションが小さく、誰も注目していないポイントなので初心者でもできますね。
自分の鳴いた牌をいじるなら自分のテリトリー内で技が完結するので結構バレにくいです。
鳴き麻雀が得意という人におすすめのイカサマ技です。
まとめ。麻雀のイカサマは発想次第!
イカサマは職人芸のようでロマンがありますが、人間関係を壊したりしてしまう恐れがあるのでお互いの合意の上で行うようにしましょう!
イカサマについて詳しく知りたい方は小説『麻雀放浪記』がオススメです。
同書では、積み込みのやり方から偽牌のすり替え、列の組み方までいろいろなイカサマを知ることができます。
全自動卓メインの今の時代ではあまり見かけない技についても詳しく知ることができるので、イカサマを覚えたい人や、逆にイカサマを防止する眼力を付けたい人にもオススメ!
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