麻雀プロにしてRMUの代表としてのビジネスマンの側面も持つ多井隆晴さんの著作「全速力」を読んでみました。
発売当初は、前作の「多井熱」を読んだし、似たような内容そうだから今回はいいかーと思って見逃していたんですが、本屋で見つけてパラパラ読んでたら面白かったのですぐ購入しました。
そしてしっかり読んでみたので本書のレビューをしていきたいと思います。
目次
「全速力」のあらすじ!麻雀業界のプレイングマネージャーとしての1冊
まずは「全速力」がどんな本なのかを簡単に紹介します。
この本は、麻雀プロである多井プロが執筆者ではありますが、麻雀戦術書ではありません。
内容はビジネス書よりで、「100年に一度の大ブームが来ている麻雀業界」をより伸ばしていくにはどうすればいいか、そして著者が今の人気を得るまでにやってきたことは何か、という内容を記した1冊となっています。
麻雀の技術的な話ではないので麻雀を打たない人にもおすすめで、伸び盛りな業界に参入してひとかどの人物になろう!と言う野心ある人には最適な本です。
実際、著者自身もかなりのハードワーカーで年500本以上の仕事をこなしています。
そんな著者から見れば、今の麻雀業界は以下のように見えるそう。
「みんなが必死で、目の色を変えて頑張っている世界」ではなく、私に言わせればほとんどの人が「寝て待っている」世界です。
ちなみに、「寝て待っている人」というのは与えられた仕事だけ頑張っている人のこと。
それでは勝てないので自分で動いていくことが重要で、具体的な動き方は著者自身の経験を踏まえて本書の中で語られます。
「全速力」の魅力!面白かった点まとめ
では実際に自分が本書を読んで面白いと感じた点をいくつかピックアップして紹介していきます。
それぞれ見ていきましょう。
アイデアはプレゼンできた時点で勝ち
と著者は言う。プレゼンが出来れば仮に一発で商談が決まらなくとも、どこが悪かったかを聞いて改善することができるから。
これにより次のアポも取れるしもはや買ったも同然!
もし全てがダメ!と言われたら、そもそも採用する気がないか、アイデアが悪いかのどっちかなのでどっちにしろボツであることがわかる。
隙間を見つけよう
隙間とは必要なのに誰もやってないこと。具体的な例としてはMリーグの観戦記を書いてくれるライターは不足してた。
ので、ここに自ら売り込んで契約を取った人もいるとのこと。
他にも以下のような事例が隙間として語られていました。
- プロ雀士の腰痛は職業病!
- ライブでの点数計算は結構大変
なるほど、、業界内の人じゃないと分からない悩みだな、と思いました。めっちゃ参入したい!
麻雀プロに必要な第3の目。
著者は麻雀プロには3つの目が必要と述べています。
その3つの目とは以下の通り。
- 主観…自分がどう見るか
- 客観…相手にどう見られているか
- オーディエンスの目…観客がどう見ているか
主観だけではゲームに勝てないので麻雀プロの強者は大体第2の目を持っている人が多いが、第3の目まで持っている人は意外と少ない。
しかし、第3の目がないと試合には勝ててもプロとしての勝負に勝てない。人気が出ないから。
なので、誰が勝っても最高のショーにするという意識での第3の目(プロレス的視点)を持つことは重要!
そして第3の目はSNSでユーザの声を聴くと良いとのこと。
配牌に嫉妬して打牌を投げ出すやつなんなん?
麻雀では配牌とツモにより上がりを決める。なので配牌が悪いからといってゲームを投げ出す人は少ない。
しかし、人生ではわりとこれが多い。家庭環境が悪いから、容姿が良くないからと投げやりに生きるのはもったいないと著者は言う。
これ自分もそう思ってて、「配牌だけでその後投げ出すやつなんなん?麻雀やったほうがええんとちゃう?」と思う。
あと好配牌をもらったのに慎重になるのももったいないと書かれていて、具体的には今流れがきている麻雀業界で動き出さないのは慎重すぎ!とのこと。
仕事は付加価値を
仕事は成長できるなら専門外でも臆せず取りに行くことが重要。
自分の専門領域だけを守っていても成長が生まれないから。
実際、著者は専門外の「将棋業界の番組出演」などもこなすと言う。(いま将棋業界もアツいため。)
感情を動かすにはまず感情を出せ!アンチはチャンス
感情を動かすにはまず自分が感情を出すことが重要です。
著者は「アンチもファンの予備軍」と考えており、感情を出してアンチができてもそんなに気にしない、むしろチャンスだくらいに捉えているとのこと。
確かに愛の反対は無関心なので悪い炎上でなければ、とにかく人を動かす方が良さそう!
「全速力」の感想レビュー!読んで思ったこと!
続いては本書を読んで思ったことを書いていきます。
具体的には以下の2つです。
麻雀を大学の授業に採用するには?
本書を読んで思ったのは、まず、麻雀業界全体が変革期にあるなと言うこと。
著者は「大学の授業に麻雀を取り入れたい」と言う野望があると本書の中で語っていますが、本書を読むと確かにそれは十分あり得るな、と感じました。
で自分が考えたこととしては、この大学に麻雀の授業を取り入れるためのステップとしては、以下の流れになるのではないかと言うこと!
1.麻雀の打てる社員が仕事で結果を出す
2.麻雀を就活に取り入れる企業が増える
3.就活対策として麻雀が授業に取り入れられる
就活に麻雀を取り入れる企業が増えれば、大学でも麻雀の講義が生まれる。
そうすると麻雀教室が流行り、麻雀人口が増えるという良いループが生まれそう!
Mリーグがなぜ流行ったか?女性人口をあげた点がすごいと思う
毎試合15万人以上が視聴しているというMリーグ。その人気の理由について考えました。
ぶっちゃけ最初Mリーグができます!となったとき、自分は「面白そうだけどそんなに流行らないかもなー」と読んでいました。
ただ蓋を開けてみると、超大ブーム!
盛大に読みを外したわけなんですが、じゃあ、何が強かったのかというのを考えてみました。
これは麻雀人口の女性率をあげた点だと思っています。
この原因を自分はテレビ放送の強みだと思っていて、麻雀のボリューム層であった中高年の男性が家でMリーグを見ることで、その奥さんや家族といって今まで麻雀を嗜まなかった層をつかめたというのが成功のカギだと思っています。
奥さんに対し、「一緒に雀荘に行こう!」といってもまず乗ってきてはくれないですが、テレビでMリーグを見ていたら隣で一緒に見ることは全然あり得ます。
そんな感じで野球観戦みたいなノリで麻雀に興味を持ち、気がついたら勝手に麻雀教室に通いだしてた!みたいなパターンが起きたのではないかと思いました。
終わりに!全速力で麻雀業界を駆け抜けたいビジネスマンはぜひ読もう!
という感じの本でした。
麻雀を打たない人でも楽しめる本となってますので、麻雀の打てる打てないに関わらず、最近の麻雀業界の近況とか個人ブランディングのやり方とかを知りたい人にはオススメです。
むしろ麻雀の打てる打てないよりもハードワークをする気があるかの方が重要で、「1日10時間働くのは普通」というようなビジネスマンとしての強さもあるので、とにかく努力する覚悟はある!という人はぜひ読んでみてください。
ではまた。良い麻雀ライフを!
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