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麻雀AI爆打が天鳳九段の人工知能だったことを知れる本

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ポーカーなどの世界ではオンラインポーカーをAIが荒らしているようなケースも数多く報告されており、AIはすでに人間のトッププレイヤーの実力に届いています。

麻雀はいうて、不確定要素が多すぎるからまだまだ大丈夫だと、そう思っていたら、2018年に入って『麻雀AI戦術』という本が出版されました。

その本によると、東大の研究チームにより開発されたAI雀士「爆打(ばくうち)」がすでに天鳳9段だというのです。

ふーん、まあ9段くらいなら機械でも行けるわな。

ん?九段!?なんだってーーーーー!!

ここで一気に引き込まれました(権威に弱いタイプの人間)。

 

今日はこの本を紹介していきます。

P.S.そういえば2019年9月に爆打本体が売り出されるらしいです!(プラットフォーム : Windows)↓

たkる
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その他の麻雀戦術本のおすすめは以下の記事にまとめました
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人工知能とAI、ボードゲームの関係!麻雀、ポーカーや将棋、囲碁の場合

まずはAIとボードゲームの関連性がピンとこない人もいるかもなので、その辺の話からしようかなと思います。

「AIごときに崇高なる人間様の領域であるボードゲームができるわけがないだろう」と思う方もいるかもしれませんが、実は機械は人を超えるレベルまで迫っています。

以下ではその他のボードゲームの例をいくつか見ていきましょう。

ポイントは以下の3点です。

  • 将棋、囲碁などの完全情報ゲームではすでにAIが人間を超えている
  • 不完全情報ゲームでもオンラインポーカーなどではAIでの荒稼ぎが発生
  • 麻雀にも爆打というAIが登場!

ではそれぞれ見ていきましょう。

完全情報ゲームではすでにAIが人間を超えている!?

ボードゲームの世界は、大きく2つに分かれます。

一つは将棋・囲碁・チェスなどの運の要素のないゲーム、そしてもう一つは麻雀・ポーカーなどの自分からは見えない札があることで運の要素があるゲームです。

前者は完全情報ゲーム、後者は不完全情報ゲームと呼ばれ、これまでAIは主に前者を中心に発展してきていました。

AIの棋士などが出てきた当初は、「中盤で敢えて攻めずにじらせば勝てる」とか言われていたそうですが、最近はそういった弱点もなく隙のない打ち手となっています。

実際に、将棋や囲碁といったような完全情報ゲーム(不確定要素のないもの)では、トッププロがAIに負ける!というようなニュースも数多く出ています。

もはや人間が機械に勝てないレベルまで来ているのです。

不完全情報ゲームでもオンラインポーカーはすでにAIに荒らされている

「で、でも不確定要素の多い麻雀とかポーカーは流れとかもあるし、機械には無理やろ」と思うのが人情ですね。

しかし無情にも、不完全情報ゲームであるポーカーにおいてもすでにAIが台頭しつつあります

ポーカーはカジノのゲームであることもあり、海外ではレートありのオンラインポーカーが合法化されている国も少なくありません。

そして、このオンラインポーカーにおいて、AIの打ち手を送り込み荒稼ぎをしている業者などが表れているというのです。

「ロボットプレイヤーが50万ドル以上を稼ぐ事件が2010年ごろから発生しており、主催者がアカウント凍結などの対策に出ている。」と以下の本に書かれていました。

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この事例で特筆すべきなのは、初心者の多い低レートの卓だけでなく、上級者の多い高レート卓でもすでにAIが猛威を振るっているという点。

この点から考えると、すでにポーカーにおいても機械が人間のトップに近づきつつあることがわかります。

麻雀はAIに侵食されているのか?まだ安泰・・ではないらしい

では、ポーカーに近いといわれている麻雀ではどうなのか?

麻雀打ちならそこがやはり気になるところですね。

今のところ麻雀にはまだAIの波は来ていない、と感じている人が多いのではないでしょうか。

ただ実は麻雀AIも発達してきていて、麻雀における最強のAI「爆打」については、『AI麻雀』という本で紹介されています。

『AI麻雀』本書の内容。爆打の実力とは?

ここからは『AI麻雀』という本の内容を紹介します。

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本書では、爆打がはじき出した最適解と、それぞれの打牌を選んだ時の期待順位の値の違いについて書かれています。

打牌選択による順位の差が大きいものには、「!」マークがついていて、例えば、11巡目の親のタンピンドラドラの聴牌について、本書では「大差でダマが有利」とされていました。その差0.1(位)以上ということで、選択の意味がかなり大きいですね。

※麻雀ではフラットな状態の平均順位が2.5位なのに対し、平均順位2.3位あればかなり強いといわれる。

他にも、23m22334567888pの手に対し、11巡目に6pが出た場合、チーした方が平均順位は0.23もよいというから驚きです。

本書を読むと、常識だと思って選んでいたセオリーが、実は意外と平均順位を下げていたのかもしれないな、というのを感じます

ちなみに爆打のアプローチは、統計学的に正しいと証明されている結果から選んでいくというスタイルなので基本的には正解になるとのこと。ズルいですね(笑)

麻雀AI「爆打」に関する質疑応答の公式サイト

ちなみに、爆打に関する質問は、以下のサイトで回答されており、その回答をみると、爆打がかなり強い打ち手だとわかります

◆爆打質疑応答
https://togetter.com/li/917998

いくつか引用します。

爆打は手だしツモ切りをちゃんと見ている↓

Q. 爆打は、見えている牌の枚数や、手出し・ツモ切りをすべて正確に把握して、それを打牌に反映させているのでしょうか?(・ω・)
A. 把握しています。具体的には相手の聴牌率や待ち牌を推定する際に特徴量として使用しています。

うん、この時点ですでに自分は爆打以下だわ(笑)

Q. 機械学習の、どのようなアルゴリズムを用いてるんですか?
A. 一人麻雀の手: 平均化パーセプトロン 聴牌, 待ち牌の予測: ロジスティック回帰モデル 和了点予測: 重回帰モデル 最終順位予測: 多クラスロジスティック回帰モデル

なんかよくわからないけどすごいハイテクな感じがしますね。

ちなみに、爆打は打つたびに強くなるわけではなく、実力はアップデートを挟まない限り常に一定だそうです。

あと、鳳凰卓での対局を許可されていないそうで、段位的には9段ですが特上卓に生息しているそうですね。

なので、爆打と打ちたい人は特上卓に行く必要があります。

ちなみに爆打に関する論文は、作者である水上 直紀さんが研究成果として論文化しています。

これは一般にも公開されていて、以下の東大ホームページから閲覧可能!

https://www.logos.t.u-tokyo.ac.jp/~mizukami/

爆打と実際に天鳳で対戦した麻雀打ちの感想まとめた

実際に爆打と天鳳で当たったよ、という報告例をいくつか紹介します。

爆打のハンドルネームは「ⓝ爆打」です。規定により鳳凰卓には入れないため、主に上級卓、特上卓で24時間365日フル稼働していたみたいです。⇒2019/3~諸事情により対戦を中止しているとのこと。

この名前のⓝはNonPlayerのNだそうですね。

爆打ちの牌譜は公式Twitterで公開されてもいます。

爆打Twitter↓

では爆打ちと対戦した人の結果を見ていきましょう。

ダイアグラム麻雀さん「爆打の鳴きミスを観測」

まずは、「ダイアグラム麻雀」さん。2019年5月に爆打と特上卓で対局。

荒ぶる爆打の余波を回避しつつ、なんとか3着をキープした結果だったそうです。

爆打の打牌としては、鳴きで45668からの7m鳴きで567の方で鳴いてしまうミスを観測したとのこと。

それでもあまりある強さだったそうです。

https://maajaan.net/bakuuchi-fate-battle1/

大天才まよん様!「爆打はインチキだ!」

続いては、「大天才まよん様!」です。

対局時期は、2015年8月20日。上東喰赤速で爆打と遭遇しています。

対局結果に関しては、見事爆打を撃退し、3位終了。

爆打の打ち筋に関しては、不可解な鳴きがありイカサマが疑われる!とのこと。

まだまだバグが多かったみたいです。

https://ch.nicovideo.jp/mayon/blomaga/ar856218

番外編:爆打だけじゃない!新しい麻雀AI「Suphx (Super Phoenix)」は天鳳十段に到達、「NAGA」が八段を達成!

爆打は諸事情により対局を中止中ですが、実は爆打のほかにも麻雀AIが登場しています。

それが「Suphx (Super Phoenix)」というやつで、これはなんと天鳳十段を達成したそうです!

もう一つで天鳳位やん!

・・・AIつよすぎか。ちなみにSuphxはMicrosoftの制作らしいです。

あとほかにも八段を達成した麻雀AI「NAGA」などもいて、まさに群雄割拠!

麻雀AIの天鳳鳳凰卓への参戦をめぐる議論

爆打やSuperPhenixなどのAI雀士をめぐってはオンライン麻雀天鳳における最高位卓・鳳凰卓への参加を認めるかどうかで議論が巻き起こったりもしました。

出た議論としては、爆打は24時間稼働で対局数をむちゃくちゃ増やしたことでの昇段であり、実力的にはまだ鳳凰卓に到達していないという説。

あとは「こっちは貴重な時間を使って対局しているのに、無限に打てる爆打と打つのは不公平感がある」などの意見もあり、一時期は爆打と同卓を希望するかどうかのボタンの実装なども検討されたそうです。

結局は、爆打ちを初めAI雀士は特上卓までということで落ち着いたみたいで、AIは鳳凰卓には入ってこないみたい。

個人的には強ければ何でもいいのでは?と思うんですが、たしかに爆打をコピーして無限にAIばかりになったらちょっとゲームの趣旨が変わってしまいそうだな・・・とも思いました。

難しいところ!

P.S.麻雀AI「爆打」がPCソフトで売り出されるらしい【2019/9/13発売】

最後に爆打に関する最新情報ですが、実はこの天鳳(でごくまれに)と本でしか見ることのできなかった爆打が、このたびWindows版として売り出されることになった模様。

価格は¥8,208とお高めですが、爆打と対戦できるほか、平澤プロの何切る道場、自分で打った牌譜を爆打を使って検討できる目玉機能「爆打検討モード」などもありボリューム満載。

本気の人は買いですね!

終わりに!麻雀AIは未来の対局スタイルになるか?

爆打がすごいのはそのデジタルな打ち筋もありますが、24時間365日一定の実力で打ち続けられるという点も天鳳プレイヤーとしてはかなりの強みだなと思います。

理論上、対局数を増やせば安定段位以上に収束するはずなので、爆打の実力がさらにあがった暁には、初のAI天鳳位なる可能性も十分あり得ます。

もしかすると、未来の麻雀は自分の考える最高の打ち筋をコンピュータでAIにトレースして、試行回数を1万回くらい高速で回して勝敗を決めるゲームになったりするかもですね。

そうなればツキがなかったという言い訳は通用しなくなりますね。

さらにそうなってくると、AI同士の相性の問題とかもありそうで、どんなアルゴリズムを仕込むかの駆け引きというのも結構面白そうだなと思いました。

妄想ですが(笑)

それはさておき『AI麻雀』という本は、ふつうに麻雀の戦術書としてもかなり有用です。

AIに興味のある方や、機械の力を使って強くなりたい方はぜひ読んでみてください!

ではまた。良い麻雀ライフを!

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