盲牌という技があります。
牌の模様の部分を親指で撫でて、牌の模様を知るという技で目で確認するよりも早く牌の種類を確認できるスピーディな技法です。
積み込みや打牌スピードアップなどに有効である一方、マナーが悪いとされることもあり、またその認識性においては確実性に欠けるという欠点もあります。
今日はそんな盲牌という技術について、麻雀中に行うメリットとデメリットをまとめました。
盲牌のやり方のコツについては以下の記事にまとめました。
目次
【カッコいい!】盲牌を行うメリット3選
盲牌を行うメリットとしては、いろいろありますが大きく分けると以下の3つに集約されます。
それぞれについて説明していきます。
ノールック盲牌ツモはカッコいい!
若者が盲牌に惹かれる理由としては、カッコいいからです。
なぜカッコいいのかというと、技術がないとできないという希少性、マナーが悪いとされている行為であるというアウトロー感、牌を見ないでツモるというモーションのハマり具合、などが挙げられます。
実際に強い人は盲牌をする人もいればしない人もいて、一概に盲牌が重要ということはありません。
ただ、初心者のときなどに盲牌をして牌を手牌に入れずにツモ切る上級者を見ると、「これができるようになると、麻雀が強くなれるんだ!」と勘違いしてしまうこともままあります。
また、麻雀漫画などでは、盲牌で牌を知り、にやりとして強打でツモるというのは定番の見せ場で、そのようなシーンに憧れて盲牌を覚える人もいるかもしれませんね。
ただ元々盲牌はかっこいいだけの技ではなく、手積み卓ではそれなりの実用性もありました。
積み込みのイカサマには盲牌が不可欠
盲牌の実用性としては、戦後の手積みマージャンでイカサマ師が積み込みに用いていました。
どういうことかというと、まず手積み卓では牌を混ぜる(洗牌)ときは基本的には牌を裏返します。
多少は表面になってもそのまま混ぜることはありますが、表面の牌だけでは十分な積み込みはできません。
では、裏向きの牌から必要な牌をどうやって見つけてきて、自分の山に積み込むのか。
そのカギが盲牌でした。
盲牌を使えば、牌が裏向きであっても手の感触で牌の種類を知ることができます。
とはいえ、複雑な模様の萬子を積み込むのは至難の業だったそうで、逆に構造が簡略で盲牌しやすい2ソウ、3ソウなどが積み込みでは好まれており、それを踏まえて「早いリーチは1-4ソウ」という格言も出来たほどです。
(早いリーチは積み込みでできた可能性が高く、積み込みはソウズの下で作られやすい。なので1-4ソウが怪しいぞ、という理論)
まあ、全自動卓が主流の現代となっては盲牌のイカサマとしての実用性はほぼなくなっていますが、当時は盲牌の精度は死活問題だったようです。
牌を知ることができる
とはいえ、現代麻雀でも全くメリットがないかというとそうでもなくて、盲牌をしているとツモ牌を目と指でダブルチェックを行うことができるメリットがあります。
さらには鳴きが入った場合の元々のツモ牌を知ることができる場合もあります。
これは厳密に言えば先ヅモとなるので反則となるかもですが、有効牌が鳴きで流れた悲しさとか、微妙なツモ牌が鳴きでズレてよい牌が入ってきたうれしさとかを感じることができ、いい鳴き悪い鳴きといった勝負のアヤを楽しむことができます。
まあ、メリットというほどではないかもですが、より麻雀を楽しめるという意味では一種の利点です。
【ウザい!】盲牌を行うことで生じるデメリット3選
一方で、盲牌をすることによるデメリットも存在します。
盲牌のデメリットは主に以下の3点です。
それぞれについて解説していきます。
牌を切り違えるミスが生じやすい
元々目が見えない人でもない限り、人間は基本的に視覚でモノを判断する能力が最も高いです。
なので、指の触覚に頼る盲牌は、視覚に頼る目視よりも正確性に欠ける技となります。
盲牌したうえで手元に来たら目視で確認する、というやり方であればダブルチェックとなるためミスは生じにくくなりますが、かっこよさを重視して目視を怠ると、「9ソウだと思ったら6ソウだった…!」というような致命的なミスが起こりやすいので注意が必要です。
マナーが悪いと因縁をつけられるリスクがある
一般にプロの団体などでは盲牌はご法度です。
特に雀鬼と呼ばれた桜井章一は盲牌を「人の顔面をなでつけるようなもの」として彼の主催する麻雀団体「牌の音」では盲牌を禁止事項として挙げています。
なので、フリー雀荘などで盲牌をしていたりすると、知らないオジサンなどから「キミ、盲牌は失礼だからやめなさい!不快だから今のアガリは取り消しだ!」というような因縁を吹っかけられる可能性があります。
こういう因縁は勝ち頭のときに負けている人から腹いせに贈られることも多く、せっかくの勝利に水を差されることにもなりかねません。
特に気にしないよ、という人は大丈夫ですが、ナイーブな人は相手を見て盲牌をするかどうか決めるようにしましょう。
指が痛くなる
盲牌をする第3のデメリットとしては、指が痛くなることです。
本来は必要のない動きをしていることもあり、盲牌をしない打ち手に比べ体力消費が激しくなるというデメリットがあります。
具体的には、盲牌は牌の表面を指でぐりっとなでつける必要があり、これが後半地味に効いてきます。
特に牌の模様が浅い牌などでは模様を判別するために強く力を込めていく必要があり、普段より体力消費が激しくなるので注意が必要です。
まとめ!盲牌はTPOを守って正しく使おう!
盲牌をすることのメリットとデメリットをまとめましたが、いかがだったでしょうか。
盲牌は華があるし、夢があります。
ただデメリットも多いので、トラブルを避けるため、不特定多数との対局では避けたほうがよいかもしれませんね。
ぜひセット麻雀でお互い了承の上、使っていくようにしましょう!
他人の盲牌がどうしても気になる!という方はこちらの盲牌できない牌がオススメです。
するしないにかかわらず、そもそも盲牌ができない仕様です。
では今日はこの辺で。良い麻雀ライフを!