起家かラス親か、という議論は、野球は先行が有利か後攻が有利かというようなとりとめのない話ですが、ちょっと考えてみようと思います。
自分の個人的な考えでは、ラス親が有利です。
ただ、起家にもメリットがありラス親にもデメリットがあります。
それぞれのメリットデメリットについて以下で考察していきます。
動画版(天鳳ではラス親が不利な理由)↓
目次
麻雀における起家とラス親とは?座席による親の順番です!
まずは起家とラス親の意味を簡単に説明しておこうかなと思います。
起家とラス親とは、それぞれ麻雀において親が回ってくる順番を指しています。
起家は、もっとも早く親が回ってくる人を指し、東1局と南1局で親番となります。
一方でラス親は、もっとも遅く親が回ってくる人を指し、東4局と南4局が親番となります。
見分け方としては、起家マークと呼ばれるアイテム↑が置かれている人が起家です!
親だと和了点数が1.5倍になる一方で、ツモられた場合にも子の2倍の点数を払わなくてはならないため、どちらがいいのか、という点については長らく議論されてきました。
決めることができないんだから考えるだけムダと言われればそれまでですが、フリー麻雀などでは席を選べることもあるので有利不利を考えていきましょう。
麻雀における起家のメリットとデメリット
起家の場合のメリットとデメリットを考察します。
起家のメリット
起家のメリットとしては以下の3点が挙げられます。
- 親が回ってくる
- 有利なカウントを作りやすい
- 親を流されない
- 同着のとき上の順位になる
それぞれについて簡単に説明します。
親が回ってくる
起家有利派の主張として多いのが、ラス親は2回目の親が回ってこないという意見。
確かに誰かが0点を下回った場合に強制終了とするルールでは、ラス親は親が回ってこない展開もあり、起家のほうが親をできる可能性は高まります。
有利なカウントを作りやすい
起家が有利とする2つ目のメリットは、起家の場合は有利な点数を作りやすいということです。
麻雀は基本的に先行逃げ切りが有利と言われており、序盤で大きく稼げる可能性の大きい起家はこの点でメリットがあります。
親を流されない
3つ目のメリットとしては、起家はラス目の親でも親を流されにくいという点。
確かにラス親やラス前(南3局)の親だと、トップ目に1000点和了をされて流されてしまうことは多いです。
同着のとき上の順位になる
あとは麻雀では同着で終わった場合、起家から順に順位が上になるというルールがあります。
なのでオーラスで同じ点数の他家があったとき、起家は悠々と構えていられてラス親はちょっと無理をしないといけないので、ちょっと起家が有利です。
起家のデメリット
メリットの裏返しとはりますが、起家のデメリットとしては以下の2つが挙げられます。
- 大きく離されると逆転できない
- ラス目のラス親から逆転されることがある
大きく離されると逆転できない
オーラスで断ラス状態だとすでに親がなく、順位を変動させることのできる確率が低くなります。
ラス目のラス親から逆転されることがある
これは直接的な起家のデメリットというよりはラス目のメリットにもなりますが、ラス目のラス親から6000オールとかで一気に逆転されてしまうリスクがあります。
あと親被りでオーラスの逆転条件が若干緩和されてしまうのも弱点です。
麻雀におけるラス親のメリットとデメリット
続いて、ラス親のメリットとデメリットを見ていきましょう。
ラス親のメリット
まずラス親のメリットですが、以下の2点が挙げられます。
- 負けていても希望がある
- オーラスをノーテンで終了できる(連荘されない)
それぞれについて見ていきます。
負けていても希望がある
ラス親のメリットとしては、オーラスの連荘により、どんなに点が離されていても逆転が可能という希望があることが挙げられます。
確かにラス親の場合、理論上は5万点離れていようが、10万点離れていようが、連荘により逆転が可能です。
オーラスをノーテンで終了できる(連荘されない)
2つ目のメリットとしては、ラス親の場合オーラスで連荘をされないという点が挙げられます。
自分が親なので、ノーテンでも終了でき、他家の遠い距離からの逆転を防ぐことができます。
ラス親のデメリット
ラス親のデメリットについては以下の2点です。
・オーラスツモで逆転されやすい
・ラス目だと流されやすく手作りに集中できない
それぞれについて簡単に説明します。
オーラスツモで逆転されやすい
オーラスに満貫をツモられた場合、子同士なら10000点差しか埋まらないですが、自分が親なら12000点差を詰められてしまい、逆転の条件が整いやすいです。
ラス目だと流されやすく手作りに集中できない
2つ目のデメリットは、オーラスは和了トップ争いをしているような人がいるとスピードが速くなりがちで、ゆっくりと手を創れないという点。
親のメリットである高打点を作る余裕がない点がデメリットとして挙げられます。
麻雀では総合的に起家よりラス親が有利
それぞれのメリットをまとめると以下のような感じです。(デメリットはメリットの裏返しなので省略します)
起家:
- 親が回ってくる確率が高い
- 有利なカウントを作りやすい
- 親を流されない
ラス親:
- 負けていても希望がある
- オーラスをノーテンで終了できる(連荘されない
で、これらを踏まえて総合的に考えると、ラス親のほうが有利かなと個人的には思います。
理由はいろいろありますが、大きいのはオーラスでのメリットがラス親の方が大きい点。
場合分けして考えると、
- 断トツのオーラス:ラス親有利
- ちょいトップのオーラス:ラス親不利
- 2着~3着のオーラス:どちらともいえない
- ラス目のオーラス:ラス親有利
となり、ラス親が有利となる展開のほうが多いからです。
ラスのリスクよりもトップのメリットの大きい一般の麻雀ルールでは、よりどこからでもトップが狙いやすいラス親が有利かなと思います。
参考サイト:雀魂牌譜屋·金
実際雀魂での200万半荘のデータを把握してくれた方がいて、それによるとトップ率もラス率も北家が最大でした。
(ただラスのダメージが大きいので結果としてマイナスになる)
番外編:ラス親より起家が有利になりやすい場とは
基本的にはラス親が有利だと思っていますが、起家が有利になりやすい場というのも存在します。
そのパターンは以下の2通りです。
- すごいぬるい打ち手がいる場合
- 小場になりやすいルールの場合
それぞれについて簡単に説明します。
すごいぬるい打ち手がいる場合は起家有利
すごいぬるい打ち手というのは、具体的にはほぼ聴牌することがなく、ベタオリもできないようなレベルの打ち手のことを指します。
もしそのような打ち手が混じっている場合、ほぼ出和了はその打ち手から、というような展開になりやすいです。
つまり、誰がいち早くより多くサンドバック状態の打ち手から点を取るか、というゲーム展開になるため、打点が高く先手を取りやすい親が早く回ってくる起家が有利となります。
そもそもそういった場では、ぬるい打ち手が途中でトビとなることが多いため、ラス親は回ってこないです。
小場になりやすいルールの場合も起家が有利
もう一つ起家が有利となる展開としては、ブウ麻雀、東風のビンタ麻雀、天鳳の鳳東戦など、小場になりやすい展開が予想される場です。
そのような場では、オーラス(東4局)においても誰も3000万点3万点を超えていないような展開が多く、ツモられ損の影響が大きくなります。
なので、小場が続きやすいルールでは、ラス親が不利となり相対的に起家が有利となります。
番外編2:そもそも麻雀の親って有利なのか問題!
ちょっとだけ有利であるといわれています。
親のメリットを打点アップ、親のデメリットをツモられ損として、ざっくり概算してみましょう。
パラメーターとしては以下の値でいきます。流局とかは面倒なので考えないこととします。
- 自分の和了する確率:1/4、相手の和了する確率:3/4
- 平均打点:5200点として、親による平均打点上昇2600点、親の平均ツモられ損:1300点
- ツモで和了する確率:1/2、出和了する確率:1/2
この場合親における打点の上昇は、1/4×1×2600=660となり、親のツモられ損の平均は、3/4×1/2×1300=370となります。
超概概算なので参考適度にですが、親の場合ちょっと有利な感じがわかるかと思います。
実際にはこれに、第一打を打てる権利とか、オーラスのベタオリ終了できる権利とかが加わり、もう少し親が有利になるはずです。
終わりに!麻雀では起家でもラス親でも気合を入れていこう!
ここまで起家とラス親どちらが有利なのか、についてそれぞれのメリットデメリットを上げてきましたがいかがだったでしょうか。
結論に至るまでのロジックが雑という意見や、いやいや起家のほうが有利だろ!とかいろいろあるかと思いますが、まあ、こんな考えもあるのだなという話半分程度で読んでいただければ幸いです。
いずれにしても起家かラス親かは、能動的に選べないケースも多いので、起家だから喜ぶ(嘆く)というのではなく、受け入れて最適な打ち筋を心がけていくことが重要なのかな、と思いました。
終わり。
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