かつて関西の雀荘を制圧していた特殊ルール「ブー(ブウ)麻雀」を解説します。
あと、ブー麻雀を学ぶオススメ参考書とかも合わせて紹介します。
では参ります。
2023年2月 協会の五十嵐会長の講座で学んだ内容を追記しました。
2023年3月 講座第2回・実践編で学んだ内容を追記しました。
学んできました↓
ブー麻雀学びました!
自分が浮きにならないで誰かを沈めるアガリダメだそうです。(足引きという) pic.twitter.com/s8n4KJDVkR— たkる@麻雀グッズ研究所 (@majyanyohinlabo) February 7, 2023
目次
ブー麻雀とは?マルエーを目指すゲームです。
まずはブー麻雀とはどのようなルールなのかを簡単に見ていきましょう。
ブー麻雀とは、関西を中心にしてかつて一世を風靡した特殊麻雀ルールです。
特徴としては、原点を2000点とか4000点とか6000点を用意し(雀鬼では6000点でした)、その点数を2倍にするか、0点以下でトビになれば終わりとなります。
つまり、原点からだと+6000点を手にすればいいだけなので、満貫ツモなら東1で終了になるそんなスピード麻雀です。(名古屋ではスポーツ麻雀と呼ばれていたこともある)
ただ、アガリに関して若干制約があったりもするので以下で普通の麻雀との違いを見ていきましょう。
ブー麻雀という名前の由来としては「すぐ終わるので客がブウブウいう」「マルBのビーが訛った」など諸説あるそう(五十嵐会長が言ってた)
ブー麻雀のルールまとめ!原点を2倍にしたら勝ち
では詳しいブー麻雀のルールをまとめていきます。
ポイントは以下です。
- 点数を2倍にするか誰かを飛ばせば勝ち
- 3人浮き(マルC)のアガリはチョンボ
- 1人浮き(マルA)だとダブ権が貰える
- 足引き(自分が浮きにならないのに誰かを沈める)の上がりも禁止
※原点は首アリ(浮き)でカウント
それぞれ見ていきましょう。
点数を2倍にすれば勝ち
まずは基本のルールです。
ブー麻雀では持っている点数を2倍にするか、誰かが0点以下になればゲーム終了となります。
なので一応東風戦ではあるものの、ほとんどオーラスまで行かずに決着します。
点数によってはベタオリしてはもったいない場面も多々あるので注意しましょう。
また、6,000点持ちの場合、満貫を子6,000、親9,000とすることが多いそう。親の5800も切り上げで6000になる。(子の6400、親の9600は切り下がる)
この辺はゲームを少しでも早く回したい店側の都合もあったそうです。
3人浮き(マルC)のアガリはチョンボ
続いてのポイントはここがちょっと難しいところなんですが、3人浮きのアガリがチョンボとなる(オーラスのみ許される場合もある)という点です。
つまり3人が原点以上となるアガリはできず、東一局の平場で聴牌したら基本はツモ専となります。
あとは、これもルールによるんですが、自分が浮きにならないアガリでかつ終局になるアガリ(誰かを飛ばしてしまうなど)も禁止となることが多いので注意。
ただしオーラスのみチンマイ(3人浮き)を可とするルールもあるそうです。
足引きの上がりも禁止
あとこれは五十嵐会長の講座で学んだ内容ですが、自分がプラスにならないのに誰かを沈みにすることを足引きといい、これも禁止だそうです。
理由はトップ者の有利になるため、イカサマ防止のため。
これはオーラス以外でも不可となります。
例:Bさん(2000点凹み)からAさん(1300点浮き)への1300点ロンなど
ブー麻雀では、マルシーよりマルビー(2人浮き)、マルビーよりマルエー(1人浮き)の方が入る点数が多くなります。なので浮きを減らす行為はトップを助けることになってしまうという理論。やるとチョンボです。
その他にも自分が沈んでいる場合に、誰かを飛ばして自分が浮きになる上がり(「助かり」という)が禁じられているルールもあったそうです。理由はよくわからなかったけど、客同士が喧嘩するリスクが高いとかそんなんじゃないかだそうです。(オーラスは可能)
1人浮き(マルA)だとダブ権が貰える
ブー麻雀では、マルAがめっちゃ美味しいんです。
マルAというのは1人浮きのトップのことで、これを取ると、マルB(2人浮き)の場合の2倍の点数がもらえます。(五十嵐プロの勉強会(上図)だと2.5倍だった)
しかも、ダブ権と呼ばれる権利を貰えて、次の半荘でもう一回トップを取ると、その際のウマが2倍になるというボーナスステージに入ります。(これもルールによる・五十嵐会長の勉強会ではダブ券なし)
なので、マルエーを取られないように、場合によっては差し込みなども重要です。
さらにダブ権がある場合は、(ダブ権を取ると)次の試合では徹底マークを受けることになりますが、それでも1アガリでトップをとれたりすることも多いのでかなり有利となります。
チャンスがあったらマルエーを狙っていきましょう。
その他現代と違うルールまとめ
その他で間違いがちなルールは以下の通り。
- 基本はヨンマ
- 立直棒は100点
- 0点は生きる(トビとするルールもあるらしい)
- 赤裏一発なし
- ノーテン罰符なし
- カンドラはあり
- 役は現代と同じ
- アガリ連荘
- アガリ止め・テンパイ止めなし(オーラスに親が上がると続行になる)
- ダブロンなし(アタマハネ)
・・立直棒間違えがちなので注意。
ブー麻雀の点数計算(浮きの数でウマが変わる)
ブー麻雀の点数計算は以下となります。(ルールによってウマなどは変わる)
Aトップ(1人浮き) | トップ者:+15ポイント 残り3人:-5ポイントずつ |
---|---|
Bトップ(2人浮き) | トップ者:+6ポイント 浮きの人:±0ポイント 沈みの人:-3ポイント |
Cトップ(3人浮き) | トップ者:+1ポイント 浮きの人:±0ポイント ラス:ーポイント |
チョンボ時 | チョンボ者が-2枚オール(-6枚)でノーゲーム |
※上記は五十嵐会長の勉強会に準拠
基本的に点数が増えるのはトップ者のみです。なのでトップがめちゃくちゃ重要で、例えばAトップを1回取れば、その後3~5回くらい負けてもトントンで終われます。
また、浮きの人は±0ポイントとなり、これは通称ぶら下がりというそうです。
ざっくりした方向性としては、
Aトップ>>Bトップ>>>>Cトップ>ぶら下がり>>>2人沈み>>3人沈み
という感じとなります。
チョンボの条件はオーラス以外でCトップ確定のアガリをしたり、足引き(自分がプラスにならないのに誰かを沈みにするアガリ)などです。
制約が多いので注意しましょう。
ブー麻雀の戦い方!マルエーのために点数計算は必須
続いてはそんなブー麻雀の戦い方を考えていきましょう。
ポイントは以下の3点です。
- 点数計算は必須
- 相手の事情も考慮する必要あり
- 見逃しもあり
それぞれ見ていきましょう。
点数計算は必須
まずは点数計算です。ふつうの麻雀であれば、点数計算はできるに越したことはないですが、できなくてもまあ何とかなりました。
しかしブー麻雀ではマルAになればめっちゃ美味しいだけでなく、マルCがチョンボとなってしまうため、点数計算は必須です。
ちなみにルールにもよるんですが、ブー麻雀特有の役の数え方を採用している場合にはその計算方式に則った点数計算を理解しておく必要があります。
マルAを狙うための見逃しもあり
続いてのポイントは見逃しです。
何でも噛んでも見逃せばいいというわけではもちろんないですが、ブー麻雀ではダブーAのメリットがめっちゃデカい。
そのため、ツモってマルAみたいな場面なら大体見逃してもよいくらいの感覚でプレイしていくことが重要となります。
例えば東一局で満貫を聴牌した場合、他家から出上がればマルCなのでツモ専となりますし、立直をかければ自分の首も切れます。
なのでダマでツモ狙い、誰かがリーチしたらその人以外からは出アガリ可能というように柔軟に対応しましょう!
相手の事情も考慮する必要あり
続いては他家事情です。
2つ目とも関連するんですが、ブー麻雀では見逃しがけっこう起こりやすいです。
なので、自分が一人凹みの場合であれば、基本的にはガンガン前に行ってOKです。(ロンするとマルCとなり誰もロン出来ないため)
そんな感じの他家の事情も考えつつ、自分の立場を見極めて最適打を選んでいくことが重要!
マルAチャンスを作るリーチは微妙
ブウ麻雀ではマルエーがとにかく強いです。
そのため、誰かがマルエーになる可能性を高める行動を避けていくことも重要となります。
例えば、以下の点数状況。
- Aさん:1800点(原点-4200点)
- Bさん:10200点(原点+4200点)
- Cさん:5900点(原点-100点・リーチ中)
- Dさん(自分):6000点(原点±0点)
この状態で自分も聴牌したとき、役なしでもリーチをしない方がいいそうなんです。
というのは、リーチをするとBさんにマルエーチャンスが生まれます。
この局はすでに降りていたとしても、流局した際にBさんは一人浮きです。
これは非常にまずい(ので避ける)。
そんな感じで、流局後の展開なども見つつ、最適な判断をしていく必要があります。
(と五十嵐会長が仰ってました。自分はそれでも順目によってはリーチでは?と思いました)
ブー麻雀を学ぶオススメ参考書、教室、雀荘など
では続いては現在ではあまり見かけなくなったブー麻雀を何とか学んでいきたいという人のためのオススメの参考書です。
具体的には以下の通り!
- 真・雀鬼3(映画)
- 小島武夫「ろくでなし」(本)
- 温故知新麻雀講座(勉強会)
真・雀鬼3
まずは『真・雀鬼3』です。竜vs櫻井(雀鬼)の戦いがブー麻雀で行われます。
普通にシネマとしても面白いので通しで見るのもありです!
※本ページの内容は2020/10/28現在のものです。最新の情報は上記サイト内で確認ください。
>>【主に実写!】麻雀映画・ドラマのオススメまとめ!見放題もあり
小島武夫「ろくでなし」
続いては小島武夫の自伝的一冊「ろくでなし」です。
こちらでも小島武夫のキャリアとして、ブー麻雀のお店で麻雀をやっていたときのことが書かれており、ブー麻雀について学ブーことができます。
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麻雀放浪記
阿佐田哲也『麻雀放浪記』の中でも大阪編でブー麻雀があります。
漫画化などもなされており、『哲也~雀聖と呼ばれた男~ (週刊少年マガジンコミックス)』なども内容は基本同じです。
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温故知新麻雀講座(勉強会)
日本プロ麻雀教会の五十嵐会長が講師の温故知新麻雀講座が秋葉原の雀友倶楽部で開催されています。(2023年現在)
そこではリーチ麻雀以外のルールを学ぶ内容で、ブウ麻雀の回もあります。
次のブウ麻雀会の時期は未定ですが、現地で学びたい派の人はこれもおすすめ。
大阪の雀友荘(雀荘)
大阪の老舗雀荘・雀友荘さんでは今でもブー麻雀が行われているようです。
創業1955年。女性オーナーの店です。
最近では絶滅危惧種になりつつあるブー麻雀のフリーを長年しています。貸卓では三麻、四麻対応可能です。三麻のフリーやってますかというお声をよくいただくことから現在お試しで日曜日だけ3部制でフリーの三麻のメンバーさんを募集しています。詳細は公式LINEまたはインスタで更新していきます。
引用元:https://majyan-item.com/ktk/jyanyuso/#pr%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%83%88%E3%83%AB
詳細は以下の記事にまとめました。(自分の運営する雀荘サイト)
>>大阪の雀友荘さんのセット情報の詳細を紹介!1955創業の老舗ブー麻雀荘
ブー麻雀をプレイできるゲームと似たルールまとめ!ぜひプレイしてみよう!
とこんな感じがブー麻雀でした。ブー麻雀に似たルールも色々あるので、ぜひ色々試してみてください。
例えばこんなの。
そんな感じです。ではまた。良い麻雀ライフを!
ブー麻雀をプレイできるゲームはここ↓
麻雀初心者講座、開幕!
麻雀のルールを体系的に学びたい・・!
そんな要望を多数いただき、本サイトでも初心者講座カテゴリーを解説しました。
全12回で麻雀のルールと基本戦術をマスターできるコースです。
全編無料なのでこの機に麻雀の勉強をしてみよう!という人はぜひ参考にしてください。
◆初心者から初級者になる6講座
- 第1回:麻雀とは?ざっくり概要を解説
- 第2回:麻雀の上がり方!ツモとロンを覚えよう
- 第3回:麻雀の主な役!まずはこれだけ3,5,7
- 第4回:牌効率の基礎!確率を上げる考え方
- 第5回:鳴き!ポンとチーで人から牌をもらう方法
- 第6回:役を狙う牌効率!6つのコースで解説
- 番外編:手積み麻雀ができるようになる方法
◆初級者から中級者になる6講座
- 第7回:ベタオリ!リーチを受ける手順とコツまとめ
- 第8回:相関図で麻雀役を全部覚えてみよう!
- 第9回:麻雀の点数計算やり方解説【符の数え方】
- 第10回:フリテンルール解説!ロンできない問題を解決します
- 第11回:麻雀の押し引きについて
- 第12回:手役読みの基礎!相手の狙い役を見抜く方法
- 番外編:【徹底比較!】オンライン・ネット麻雀のおすすめまとめ!
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