麻雀における聴牌の一つ前の状態「一向聴(イーシャンテン)」について解説します。
イーシャンテンピーク理論という考え方があって、これは「イーシャンテンの受け入れを最大になるように打つと強い」という理論です。
これに基づいて、いい感じのイーシャンテンの定番とか、例外的に100%聴牌する超強いイーシャンテンの雑学とかを紹介します。
ではまずはイーシャンテンとは何かについて簡単におさらいしていきましょう。
目次
麻雀の一向聴(イーシャンテン)とは?聴牌の一つ前の状態です。
まずはイーシャンテンとは何かを簡単に解説します。
イーシャンテンというのは、麻雀において聴牌の一つ前の状態を指します。
- 聴牌(テンパイ)・・・アガリまであと1枚の状態(鳴いていないときはリーチ可能)
- 一向聴(イーシャンテン)・・・アガリまであと2枚の状態(聴牌まであと1枚)
麻雀ではアガリまでの距離をシャンテン数といいますが、このシャンテンが聴牌で0、イーシャンテンでは1であるため、1シャンテンという意味です。
こんなやつ↓
ちなみにシャンテン数は1以外にもあります。
0シャンテン | 聴牌 |
---|---|
1シャンテン (イーシャンテン) |
あと1枚で聴牌。 |
2シャンテン (リャンシャンテン) |
あと2枚で聴牌。 |
3シャンテン | あと3枚で聴牌。 |
4シャンテン | あと4枚で聴牌。 |
5シャンテン | あと5枚で聴牌。 |
6シャンテン | あと6枚で聴牌。 |
このイーシャンテンは、あと一つでテンパイというなかなかいい感じのポイントながらも、実は麻雀における鬼門で、もっともじれったいタイミングと言っても過言ではありません。
以下ではそんなイーシャンテンを最も効果的に突破するイーシャンテンピーク理論について解説します。
イーシャンテンピーク理論について。聴牌速度を最速にする方法です。
両面ターツを二つ残した完全イーシャンテンが聴牌になるのに、平均4~5巡かかると昔友人から聞いたことがありますが、実際、イーシャンテンから聴牌までは異様に長く感じるものです。
聴牌して出和了が可能な状態であれば、自分がツモれなくとも相手の打牌にもチャンスがあるため、ツモ+ロンで実質4倍。
聴牌とイーシャンテンは天と地ほどの違いがあります。
なので、イーシャンテンを素早く聴牌にするために、とにかく広いイーシャンテンを取ろうとするのが麻雀打ちの性とも言えます。
イーシャンテンの形を最もよくなるように打つ打法をイーシャンテンピーク打法といい、一般的に用いられる戦略です。
例えば
- 両面待ち×2で待っている場合
- ペンチャン×2で待っている場合
だと聴牌できる確率は2倍違って、イーシャンテンで手こずる率がめっちゃ違います。
なので、上級者はイーシャンテンが気に入らない形になるとシャンテン戻しをしたりもする。
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今日はそんな焦りがちなイーシャンテンの中で、特に待ちの広いものを紹介したいと思います。
イーシャンテンの良い悪いについて。どれを戻すべきか
そんな一向聴ですが、形の良い悪いがあります。
良い一向聴形
まず最も良い形はヘッドレスの両面両面+アンコみたいな形。
これは両面が先に入っても、聴牌系はリャンメンになるし、縦にターツが重なっても両面になるという最高の形と言えます。
そこまでは行かぬとも
両面+カンチャン
シャボ+両面
などは残り枚数にもよりますが結構良い一向聴であり、戻す必要はありません。
わりと良い↓
めっちゃよい↓
…これは258pと147、258sですね。どこが入っても三面張になるやつです。
悪い一向聴形
一方で、悪いイーシャンテンというのは
カンチャン+ペンチャン
シャボ+トイツ(3といつ)
とかそういうやつです。
この場合は受入枚数が良いイーシャンテンの半分くらいしかなく、さらに聴牌しても形が悪いのが特徴です。
大体はイーシャンテンで足踏みしているうちに関連牌が他家に切られてしまい〜となりがちなので、事前に外して一度リャンシャンテンに戻すのが良いでしょう。
こんな感じで聴牌しても微妙になりがち↓
雑学:大体聴牌するイーシャンテン形(例外)
待ちは広いけどほとんど実戦では使わないイーシャンテンを紹介します。
何を引いても聴牌する!?カン材含みのヘッドレスイーシャンテン
最も広いイーシャンテンとはどんな形でしょうか。一色手の九連に近い形か、それとも国士無双のイーシャンテンか。
実は、意外な形が最も受け入れが広いのです。
それがこの形。
123456789撥撥撥撥
この形は、なんと何を引いても聴牌するという驚異の形です。
※数字の部分はメンツであれば何でも可能。
牌をツモってやってきた牌をXとすると、手牌は以下のようになります。
123456789撥撥撥撥X
ここで撥をカンをすると、Xの単騎待ちになり必ず聴牌します。
ちなみにXが聴牌にならない形としては、暗刻の4枚目を引いてくるパターンですが、その場合はもう一度カンをすれば次に聴牌するので実質的には同じです。
自分で使っている牌を除いて、最大受け入れ枚数は32種123牌という驚異のイーシャンテンです。
もし対局相手が「何を引いても聴牌する形だ」といった場合、カン材+メンツ3つの形をイメージしましょう。
国士のイーシャンテン
上で取り上げたカン材の話は実質カンすればいつでも聴牌できるという異例な形ですが、ヘッドレスの形は基本的に受け入れが多いです。
なのでヘッドレスの形としての国士のイーシャンテンも受け入れが多いですね。以下のような形です。
東南西北白撥中19p19s1m
みたいな形なら、9mだけ4枚、あとの12種はそれぞれ3枚ずつの受け入れなので13種40枚の受け入れです。
手牌を除けば、40/122の確率になるので、聴牌確率は約1/3ですね。
23m23p123678s撥撥
みたいな両面両面の完全イーシャンテンの受け入れは4種16枚なので、それと比較して2.5倍ほど聴牌しやすいことになります。
16種51枚の受け入れで聴牌形は3面張という夢の形
国士のイーシャンテン形同様に、重なりによる聴牌形を増やしたうえで、さらに横の受け入れを入れた形がこちらです。
23456s23456789p
この形での聴牌への受け入れは、ソウズの1~7、筒子の1~9となり、受け入れ枚数は16種51牌となります。
恐らく、カン材+3メンツのほかで最も受け入れの多いイーシャンテンはこの形だと思います。
しかもどこに入っても聴牌系は三面張という夢のようなイーシャンテンです。
もし来たら勝ちを確信してゼンツしましょう!
イーシャンテンをトレーニングする方法!ボドゲがある
ちなみにイーシャンテンの形がごちゃごちゃして苦手だ・・という人は最適なボードゲームがあります。
それが一向聴麻雀というもの。
これはあらかじめ
- 一向聴がプリントされたカード
- 1枚の牌がプリントされたカード
の2種類を使って行う麻雀で、最初からイーシャンテンスタートなので、反復練習が可能です。
また、イーシャンテンを聴牌とする特殊ルール「少牌マイティ」などもオススメです。(上級者向けです)
終わりに!イーシャンテンを突破してアガリを目指そう!
受け入れ枚数の多いイーシャンテンをまとめましたがいかがだったでしょうか。
あまり実用的ではないという指摘はありそうですが、夢のような形ということでご容赦いただきたいなと思います。
「私の受け入れは51牌あるぞ?」とか言ってみたいものです。
皆様もイーシャンテンピーク打法を駆使して確率の暴力で殴っていきましょう。
ではまた。良い麻雀ライフを!