「目が不自由な方向けの麻雀のイベントがあるが見学してみないか?」
という話を伺い、会を見学させていただきました。
感想として、様々な工夫があり、すごく面白かったです。
ただ良い取り組みなのに意外と知られていなくてもったいないな(もっと知って欲しい)とも思ったので以下で紹介します。
目次
点字麻雀(点牌教室)とは?日本健康麻将協会主催のサークル活動

点字麻雀とは、日本健康麻将協会主催のサークル活動です。
名前 | [品川区]点牌教室(視覚障害者教室) |
---|---|
主催 | 日本健康麻将協会 |
日時 | 毎月第2土曜(10:00-17:00) |
場所 | 東京都品川区西五反田2-4-2 東海ビル2F 日本健康麻将協会五反田ふれあい研修サロン |
参加費 | 500円 |
内容 | ●視覚障害者の方々を対象とした麻将教室です ●通常の全自動卓の牌に点字シートを貼り付けボランティアスタッフと一緒に麻将を楽しんでいただきます ●年1回点牌大会を開催しております (引用元:http://www.kenko-mahjong.com/search/13/13-019.html) |
日本健康麻将協会では様々な健康麻雀活動を行っていますが、その中の1つとして、目が不自由な人向けの麻雀教室を毎月第2土曜日に行っているのだそうです。
崩さないよう牌は積まずに行う

これがなんと10年以上の歴史があり、山を積まない、専用の牌(点字加工シールを貼る)を用いるなどルールも目が不自由な人向けに最適化されていました。
サポートする人用に目でも見えるようになってる↓

見学した際は2卓が立っており、
- 全く見えない人の卓
- 少しだけ見えている人の卓
の区分けでした。
全く見えない方の卓(サポートあり)に参加されていた方も
- (予習で)アカギをみてきたけど、麻雀自体は初心者の方
- 麻雀のルールは知っている方(目が見えている時にルールを覚えている)
など様々で、ゆったりとしたペースではありましたが、点字牌を用いて通常と同じように対局が行われておりました。
点字麻雀のやり方!凸加工を施した特殊牌を使用

続いてはやり方を解説します。
(品川区以外で)同じ会を開催しよう!と思った際の参考になれば幸いです。
点字麻雀では凸印刷シールを使う

点字麻雀では牌には点字が印字されます。
これは普通の牌に上から点字シールを貼り付けて作ります。

ちょっとでっぱりが出来ますが、このまま全自動卓に入れても積まれるそうです。
ちなみにこの型代金が15万円くらいするそうですが、今型がなくなってしまっている状態(今あるシールがなくなったら次が型から作らないといけない)とのこと。
山は積まない

また、点字麻雀では全自動卓を用いている場合でも山は崩して行います。
理由は手探りでツモ牌を探す際、山を崩してしまわないようにするためで、
手前⇨奥
の順で上山、下山となり、順にツモっていきます。
捨て牌は発声して行う

捨て牌は他の人にわかるように発声して行います。
リーチをかける際には、それまでの捨て牌を改めてコールするなどの工夫もなされていました。
例:「リーチです。ここまでの捨て牌は東(トン)、北(ペー)、イーマン、スーソーです」
点棒はわからないのでサポーターが手渡す

点棒については、(手積み用などでは模様が違ったりもしますが)どれがどの点棒なのか目が見えないとわかりません。
なのでアガリ時や流局時の点棒移動については、(目が見える)サポートの人が点数分を取って移動させていました。
(元々麻雀を覚えてた人は点棒ケースの場所が分かりますが、そうでない場合は見えないので点棒ケースが認識できないんだなと気づきました)
点字牌の読み方!2文字が記載されている

参考として点字牌の読み方を解説します。
これは何かの本で読んだのですが、目が見えない人でも全員が点字をできるわけではないので、麻雀を通して点字を覚えるきっかけになるなどもあるのかなと思いました。
数牌は2文字記載

点字牌は2文字が記載されています。
例えばマンズの1であれば、「1」と「ま」です。
「1」は「あ」と同じ配置なので、点字で「あま」と書かれている牌が1マンとなります。
マンズは「ま」ソウズは「そ」、ピンズは「ひ」となり、左右に2文字が描かれます。
ちなみに上図で上下に模様があるのは、上から見た場合と下から見た場合(回転を考慮)です。
字牌は頭1文字

字牌については
- 東…「と」
- 南…「な」
- 西…「しゃ」
- 北…「ぺ」
- 白…「しろ」
- 發…「はっ」(小さい「っ」)
- 中…「ちゅ」
となります。点字で麻雀を覚えた人向けには、この読みと合わせて発声してあげるのが優しいのかなと思います。(白を「はく」というと伝わらないなどがありそう)
終わりに。社会貢献系のイベントは団体横断で連携してやっていくのが良さそう
お恥ずかしながら、今まで自分はこういったイベントがなされていることを全く知りませんでした。
現状は日本健康麻将協会の方がボランティアスタッフとしてサポートをしているそうです。
ただ営利ではないので点字牌の型代金(15万円)やボランティアスタッフの募集などが結構大変そうでもありました。
(ガラパゴスのオーナー田嶋さんが毎回池袋から五反田まできているそう。あと今回は日本プロ麻雀協会の森合さんも応援にきていました)

これは個人的な意見ですが、こういった社会貢献系のイベントは、プロアマ団体関係なく麻雀普及にかかわる人みんなで回していくのが良いのかなと思います。
「麻雀にかかわるボランティアをしてみたい!」あるいは「スポンサーになりたい!」という方はぜひ声をかけてみてはいかがでしょうか。(担当は田嶋さんだそうです)
会場は麻雀連合と同じ場所↓

ではまた。良い麻雀ライフを。

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