本記事では昇段戦のコツについて解説していきます。
昇段戦はいわば段位アップの前の最後の関門。普段とは違った緊張がつきものです。
そこで以下ではそんな昇段戦を勝つための準備や戦い方のコツについて解説していきます。
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では参ります。
目次
昇段戦とは?天鳳や雀魂の段位を上げる対局です。
まずは昇段戦とは何かを簡単に解説します。
昇段戦とは天鳳、雀魂のように段位制の麻雀ゲームにおいて、勝てば次の段位に上がれるという状況での対局です。
この昇段戦においては、これまでの対局と同じでありながらも独特な緊張感とかがあって、難しい戦いになりがちです。
以下では昇段戦のコツを準備、実戦、振り返りという3ステップで見ていきます。
昇段戦の準備。必要ポイントを算出し最適な卓を選択しよう!
まずは準備編です。
昇段戦ならではのポイントがあるので見ていきます。
必要ポイントの算出
昇段戦では必要ポイントが明確に決まります。
つまり昇段には
- 1位が必要なのか
- 2位でもよいのか
- そして、それはより下位の卓では変わるか
の3点を確認する必要があります。
完全順位制の天鳳では簡単に算出できますが、粗点もポイントに影響する雀魂はより厳密に何点以上のトップというように計算しましょう。
卓を選択
必要ポイントが算出出来たら続いては卓を選びます。
天鳳や雀魂では、段位に応じて入れる卓が変わりますが、その卓は2つ以上あるはずです。
つまり天鳳でいうなら
- 特上で行くか、鳳凰卓で行くか
- 東南で行くか東風で行くか
の4択です。
もしも下位卓で大丈夫だったり、東風でもOKであればそちらを選びましょう。
あと30Ptで良ければ特南(+60, +30)でも良いし、リスクを減らすなら鳳東(+60, 30)でもいけますね!
この2択だと自分は前者をとります!
※鳳東は魔境
長期戦の準備もしよう
あとは時間的余裕も持っておくと良いです。
というのは、昇段戦は「泣いても笑っても最後の戦い」という感じに思いがちですが、実は3着が続くと長期戦になります。
なので1戦分だけでなく、調子が良ければ数戦連戦できる時間的余裕を持っておきましょう。
準備のまとめ
準備編をまとめます。
- 必要ポイントの算出
- 最適な卓の選択
- 長期戦になる覚悟を持つ
この3点を準備として行っていきましょう。
天鳳、雀魂の昇段戦のコツと戦い方!2着OKと1着条件で解説
ではここからは実際に昇段戦を打つ際の戦いかたや心構えのコツを紹介します。
昇段条件による違いがある
昇段戦の戦い方はトップが必要な場合と2着で良い場合で戦略が異なります。
というのは昇段時に余ったポイントは次の段位で引き継がれないからです。
なのでそれぞれで異なった戦い方が重要になります。
共通的なノウハウ
という前置きをしてアレなんですが、まずは共通的なノウハウです。
これは、「平常心で打つこと」が最も重要となります。
具体的には、
- ラスを過度に恐れない
- トップを狙いすぎない
- (告知などをして)自分にプレッシャーをかけすぎない
みたいなところが大切です。
あと昇段戦を知られると敵勢力にマークされるリスクもあり・・
トップが必要な場合
ここからは必要点数による戦術の違いについて解説します。
1つ目としてトップが必要な場合です。
・トップが必要な場合
→この場合は普段とほとんど同じ打ち方で問題ありません。
というのは、ラスを避けて1着、2着を取りに行くというのが(ラスの比重が重い)ネット麻雀での基本戦術ですが、これは昇段戦においてもそのまま通用します。
そして昇段戦で2着であった場合にも、次の昇段戦の条件がよくなるだけなので意味はあります。
なので昇段戦だからと言って無理にトップを狙いすぎず普段通りの戦いを心がけましょう。
2着で良い場合
続いては2着で良い場合です。
この場合は若干守備よりになります。
具体的な例で言うと、
- トップの独走を許してでもラスを浮上させない
- 自分がトップの場合2着に落ちてでも二極化を狙う
といった戦略が重要になります。
と言っても引きすぎてラスになるのは逆にマイナスです。
なので、自分が有利ポジションについたとき、仲間を増やしにいく動きをする!くらいのイメージを持っておくのが一番良いと思っています。
ダントツがいて3人が20,000点みたいな場合はラス目にも厳しくプッシュしていく必要ありです。
昇段戦のコツまとめ
コツをまとめます。
- 共通・・・平常心でいる
- 1位が必要・・・普段と同じ
- 2位でOK・・・トップの時の打ち方を守備的に
こんな感じ!あんまりいじると逆に不利になるので注意!
天鳳八段昇段戦の実例振り返り。対局時の頭の中を細かく解説
ここまでふわっとした自己啓発みたいな内容だったので(それも大事なんですが)、ここからは最後に実際のケースを見ていきます。
以下では実際の昇段戦時(七段→八段)に自分が考えていたこととかを牌譜を引用しつつ紹介します。
前提:+30が必要(特上2着以上)
まずは前提です。
前提として必要ポイントは残り30Pt、これは
- 特上卓東南戦
- 鳳凰卓東風戦
のどちらかで2着が必要な条件となります。
開始前
まずは特上卓なので以下のように考えました。
鳳凰卓に比べて
- めっちゃ押してくる人
- めっちゃ降りてくる人
のどちらかに極端な人が多いはず。序盤で見極めて後半の読みに活かしたい!と。
で、対局開始。
メンツのレートと段位を見た感じではちょっとレベルが高そうでやや引き負けた感じがしました。
(余裕があれば観戦欄のメンツを事前に見て強敵がいない時間帯を狙うなども有効です)
ここから詳しく全局見ていきます。(長いです)
東1
東1局です。配牌はこんな感じ!
入れば早いけど受け入れが狭いから微妙。
と思っていたら普通に聴牌が入る。
昇段戦あるあるとしてこういうときに
- 引き気味すぎる謎のだま
- 微妙すぎる聴牌なのにリーチしてしまう
みたいなのはありがちなので要注意です。
今回はぱっと見河に情報は少ないけど
- みんな遅そう
- 待ちが(端の筋で)良い
- ドラ1ある
のでリーチしました。
で、待ちがよかったのもあり、ベタオリしていた上家から3900を和了。
幸先良いスタートを切りました。
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東1局一本場
一本場の配牌はこんな感じ。
くそでは??と思っていたらドラが重なりました。
・・・僥倖!
とりあえず白鳴ける読みで手なりで進めます。
下家が序盤で仕掛けてきます。まだこのくらいなら全然推しです。
下家が2つポンして赤5m切り。
とはいえこっちにドラがあって、赤も切ってるのでトイトイが絡まなければ2000程度。
こっちの手まだまだだけども、まだ押しかなーと思いました。
その後も手があんまり伸びなくてオリかなーと思っていたら白がアンコに・・!
ちょっとだけ進もうと思い西を切りました。
で上家から7pが出たので鳴きを入れます。
ここでどっちで鳴こうかちょっと迷って、オーソドックスに789で鳴きました。
- 678で鳴く・・・下家に当たらない9pが残る(受け入れは減る)
- 789で鳴く・・・全開に受けられるがやや危険な6pが残る
→ドラ3の勝負手で下家の手もわからないので広くとった
その後、8mがきたので6p切り。
ここもちょっとだけ考えて、下家の4p手出しが変だったんです。
4p手出し→ツモ切り→ツモ切り→4p手出し
普通に考えたら対子落としは連続で落ちるのが通例で、アンパイとなる中も間に挟まっていたことから多分4pは関連牌と読めます。
で1pをポンしてるから多分ピンズの下は薄い。
から
- 2446
- 446
- 4468
- 4466
みたいな形が本線かなーとざっくり考えて、これどの形でも5pイヤだな・・・と思って6p切りにしました。
もちろん空切りの3-6pとか持ちもちの6pシャボとかもなくはないんだけど比較的薄いかなと。
ちなみに形はこんな感じでした。
で結果として絞った形になり、その隙に上家がダマで対面を刈り取りました。
点数は8000。上家怖すぎでは??
ここで個人的にびっくりしたのは、上家が渋いダマを決めてきたことで、特上卓ってガンガンリーチしてくるイメージあったからちょっと認識を変えました。
東2局
続いて東二局です。
配牌はこんな感じで、タンヤオが見えるもののやや悪めと言った様相。
全開にうけると守備力が紙になるので適度にスリムにしたいなと思いました。
で、上家にポンが入った段階で一応鳴いてみる。(これは賛否ありそう)
自分の思いとしては、とりあえず1つだけ鳴いておいて後は流れで押し引き決めようかなと。
ちなみにその後、上家からさらに役牌ポンが入り、ドラもありそうだったので無事ベタオリとなりました。
めっちゃ降りてる↓
ちなみに上家の手については割とエリアがくっきり分かれていたので、
- ソウズの上
- マンズの上
- ピンズの上
でメンツ+頭ができてそうだなーとざっくり読みました。
そしたら7mチーが入りマンズの上が消える。
となると、
ソウズ、ピンズの5から上
は死んでも通したくないな・・と。
逆にマンズの下は若干通せそう感が出てきました。
エリアで読むとなんか通せそうな場所が出てきたりする
と思いベタオリしてたら上家が9pをプッシュしてきたので下家への警戒感もかなり高まる。(怖い)
ただ後半でケイテンだけ狙いにいきました。
そして結果的に下家が切った赤5pを上家がロン。
12000点でした。上家怖い・・。エリアは合っていた!
東3局
上家がダントツとなっての東三局です。
白のポンが下家から入ったものの、ドラ3で絶好のツモ。
そこでこの4sを・・
錬金術しました笑。ポンです。
錬金術・・・ー盃口系のできメンツは鳴くと3つになるよ!
ちなみにこれ4sから鳴けたのが割と僥倖で、これにより使いづらくなった2sもすぐ鳴けました。
これであとは挟み込んだ3sを鳴けば完璧ですね!
すると・・
対面の親からリーチ。
という苦境に立たされました。
次順、一応聴牌。待ちは3枚枯れの間5m(現物)。
・・・さすがにダメすぎる!
と思って、はずしました。
※ちなみにこれ下家が5mを持っている可能性はほぼゼロでそれなら前順切るか、あるいは無限に出てこないかのどっちか。何なら対面の手牌に組み込まれて残り0まである。
次に来たのが4m。これは3s待ちが鬼のように良いので取ります!
後は目を瞑ってゼンツです。ツモ切りを押しても良いんだけど5pだけカンしたいから一応ツモ切りボタンを押さずにいたくらい。
そして・・・
対面の2600オールツモ!
めっちゃあがりたかったけど、7mつかまなかったのはついてる・・と心を入れ替える。
その局のツイてる面に目を向けよう
東3局1本場
配牌は結構微妙・・・。
ターツは足りてるけど如何せん愚形が多い。ほぼ全部やん。
救いはー盃口でダマにできる点かなと思う。ちょいスリム進めします!
この手、5巡目ミスったなと思っていて、4対子になったところでこのクソ愚形ばっかりのメンツ手を見切るべきでした。
具体的には、4pか8pあたりを切って
- チートイ
- ベタオリアンパイキープ
- 役牌の種
の西を残すべきだったなと。
ゴタゴタしているうちにこの局はまたも頼りになりすぎる上家さんがダマで仕留めました。
上家めっちゃダマ使ってくるやん。餌食にならないように気をつけないと・・。
とこの辺で思った記憶あり↑。
東4局(1本場)
2着をちょっとだけ盤石にして東四局です。
配牌は役牌が2つでいい感じ。
ターツがちょっと弱いけど、だからこそホンイツまで伸びるかもなーみたいな期待感がありました。
とりあえずは手なり。
ソウズが伸びてきたところで絶好の7sが出たので鳴きます。
こういうときは5ブロックに抑えてホンイツの渡りをつけるのがお得な気がしてる。
その後、發も出たのでこれも鳴きます。
↑どうせ鳴くけど出所を気にするタイプ。
そして対面からリーチが入ると同時に聴牌。これは押します。
うわー8sイヤだーと思いつつもおす。
ちなみにここちょっと長考して、筋を数えたりしました。
当たったけど3900で済んでツイたなと思いました。
南1局
南入です。
配牌がかなり良かったので上家から仕掛けが入ったものの、自己都合でとりあえず手を全開で広げます。
3鳴き目が入る・・。ちょっとホンイツっぽいし割と嫌・・・(でもまだ進める)。
と思っていたら聴牌しました。ここもちょっと迷いました。
- 3-6m・・・ほぼ他家の手にはいなさそう。ただ3枚切れ(5枚残り)
- 8-9p・・・端によってる+7p3枚使いでかなり良い。ただ他家の手にありそう感はある。7枚生き。
この時は、見えてる枚数と上家が(ホンイツで)押してきた場合に(枚数的に)出やすい方ということで8-9p待ちにしました。
ちなみにその時の他家の手牌はこんな感じ。
- 3-6mなら4枚山
- 8-9pは3枚山
ですね。
で、これが途中で追っかけられる。
・・・あ、やべえ!と思った。(待ちは良いけど流れが悪いなと)
これが後半ツモれて裏ものり、ツキました。
南1局1本場
こういう点差になると、2着で良いの条件が効いてきます。
例えばこの配牌を無理してアガリにいかずともよくなります。
途中で出た北を悠々とスルーして守備気味に構えます。そしたら5巡目に役牌が重なる。
・・これは割と良いけど、まだそんなに上がる気はない。
なので最短ルートでなくソウズ落としました。
マンズでも良いのでは??と思うかもなんだけど、マンズの方が縦に重なりやすい気がしたのとディフェンス力が高いので守備+チートイでソウズ落としました。
この9pは一応鳴きました。対子が過剰在庫なので当然ポンです。
そして4pをきる。
マンズ落とさないの??と思うかもなんだけど、
- 7mは鳴ける説がある
- 北切って回してケイテン
みたいな流れにしやすいようにマンズターツは残したかった。
ただいうて全然押す手でもないのでこういうきな臭いのは秒で降ります。
そしてまたも強すぎる上家さんがアガリです。頼りになりすぎるぅぅ!
南2局
下家の点数が残り1700点となっての南2局です。
こうなってくると飛び終了も意識する必要があります。
で点差は対面と8000以上10000以下です。
なので満貫ツモをされると逆転トビ終了となるのでそこだけ要注意。
そして配牌。
とりあえず一通のターツだけキープしてスリムに受けます。
アガリトップとかだったらこの9sも仕掛けるんだけど、今回はそんなにやる気の出る局面でもない(アガッても終わらない)のでスルーします。
この4mは役に絡むので一応鳴いておく。(ただそんなにあがる気はない)
そうこうしているうちに上家様からリーチが来たのでベタオリを決め込みます。
ホンイツで粘っても良かったかなと思ったけど、対面からリーチが来た時少しでも降りやすいように・・とマンズから切ってしまいました。これは要検討。
上家先輩がツモって終了です。強い・・・。
結果
結果として2着終了で+30ポイント、昇段ポイントきっちりで八段となりました。
やったね!
終わりに
こんな感じが昇段戦でした。
まとめると
- 序盤は普通に
- 後半は必要な順位を意識
みたいな感じです。
気負いすぎるとだいたい良くないことになるので普段通りの力を出し切っていきましょう。
ちなみにルールについて、
- もし打つのが早くない
- 東風戦が苦手
みたいな人は、東南戦にするのがおすすめです。
特に鳳東はメンツが魔境なのでそういう意味でも東南有利です。
終わり。