大阪に行く用事があったので、かねてより気になっていた競技麻雀団体・麻雀共同体WW(ダブル)について話を伺ってきました。
麻雀共同体WW(ダブル)主催の大会も見学してきたのでその様子も合わせて紹介します。
目次
麻雀共同体WW(ダブル)とは?
まずは概要です。
組織概要
名前 | 麻雀共同体WW(ダブル) |
---|---|
代表 | 板川和俊(いたがわかずとし) |
設立 | 2015年 |
会員数(プロ数) | 20人くらい |
拠点 | 関西 |
理念 | 関西に競技麻雀を発展させる、麻雀好きをつなげる |
HP | https://mcww2015.com |
@mcww1502 |
元連盟プロの板川和俊(いたがわかずとし)さんが2015年に作った団体です。
毎年ヨンマとサンマ両方の大会を開催しており、団体プロ約20名が所属。
(さらにランクアップするアマチュア会員制度もあり)
関西を中心にした団体で、広島、兵庫、大阪などに道場があります。
特徴
特徴としては、以下のようなものがあります。
- 関西拠点(+競技が盛んでない地域に広げる)
- 大会が多い
- 麻雀ファン(アマチュア)との交流が盛ん
まず最も大きな特徴は関西に拠点(本拠地)があるという点です。
大体の麻雀団体は東京中心(あるいは全国)なので地域密着型で大阪拠点というのは珍しいといえます。
また、関西以外でも北陸地域にも進出しており、競技麻雀があまり行われていない地域で大会を開催している点も特徴です。
麻雀ファンとの交流も大事にしており、アマチュア参加可能な大会が多いこと、さらに(最近はできていないそうですが)大会時には懇親会もセットで開催することなどでも知られています。
大会
大会の運営はメインの活動の1つとなります。
こちらの図に示すように、年間30回以上の大会、プロリーグを運営していることがわかります。
そしてそのうち13個が一般参加可能となっています。かなりオープンですね。
大会は人気で、別団体のプロなどもお忍びで遊びに来るそうです。
道場
WW(ダブル)の道場は大阪、兵庫、広島にあります。(京都は2022/8で一旦終了)
ここにいくと、所属プロと同卓できたり、プロに1半荘まるまる後ろ見してもらうサービスなどを受けたりできます。(通常の料金で)
あとはマツオカさんでやってる子ども麻雀教室にプロを派遣したりもしているそうです。
会員制度
また、WW(ダブル)にはアマチュア用の「会員制度」というのがあり、会費を払うと大会の優先予約券や割引が受けられます。
例:
◆一般会員(4,000円/年)
麻雀共同体WWのイベントにご参加頂ける方向けの会員プランです。
特典その1 大会への優先参加権と優待価格参加
特典その2 会員向けイベントの開催
特典その3 MCWWの活動広報のお届け
※他に法人会員と賛助会員がある
まず会員になると、会員ランク1が与えられます。
会員ランクは1〜K(13)まであり、年1度の更新、あるいは大会で勝つ等をするとランクが上がります。
最終ランクまで行くと、
- 道場が1回300円になる
- 大会が毎回1,000円引きになる
- 年会費がゼロになる
等の特典があるそうです。(1年間の間)
プロテスト
プロテストは年2回。
- 筆記
- 面接
- 実技
で合否が決まります。
求める人材像としては、「麻雀が好きで、他の人にも麻雀を打ってもらいたいと思っている人(普及活動に積極的な人)」だそうです。
筆記では、主に麻雀のルール等について、実技試験では所作などを確認されます。
ただ、麻雀の実力はそこまで重視しておらず、ゲームの流れや人格が問題ないかをより重視して確認しているそうです。
辞める人は少なくて、毎年1人、2人入れ替わるかどうかくらいな感じとのこと。
あと(他団体より)会費が安いそう。
麻雀共同体WW(ダブル)の大会・J-NEXT夏杯を見せてもらってきた
麻雀共同体WW(ダブル)では、毎月何らかのイベントをしています。
中でも大きいのがJ-NEXT杯という大会で、2021年までは夏冬に2回、2022年からは年4回をプロアマ混合で行っています。(拡張している!)
名前の通り、J-NEXT社がスポンサーで、同社の化粧品などが協賛品として多数出展されるのも特徴。
(ちなみにJ-NEXT社とU-NEXT社は関係ない)
景品には良さそうなお酒もあり↓
以下ではその大会の様子を紹介します。
会場はノーレート店、セット店
今回の会場は、ZOO心斎橋店。最近ノーレートフリーになったお店ですね。
喫煙フロアを(ほぼ)貸し切っての開催で、全14卓50人程度の規模感でした。
正直、大阪でヨンマのイベントで50人も集まらないと思っていたので、驚きでした。
(サンマ文化なので)
会場については理念があって、
- セットエリアが分かれているor セット専門店
- ノーレートフリーのお店
のいずれかを会場としているそうです。
(2Fがフリー、3Fがセット専門なども可能。イーソーさんはそのパターン)
年4回、50人規模の大会をやってくれるというのは地域の雀荘からするとめっちゃ頼もしいだろうなと思いました。
WWのプロとほぼ同卓できる
運営はWWのプロたちが行います。
MCは実況王選手権本戦出場の北山さん(ぷよ先生)が行い、卓マスターとして各卓にWWのプロが1人ずつ入ります。
スタッフは色違いのTシャツを着ており、一眼でわかる仕様・・・!
WWの活動は基本的には普及活動ですが、めっちゃ強い選手も何人かいるようで、その辺の人と同卓できるというのは面白いだろうなと思いました。
試合前にルール読み合わせがある
あと関東の大会ではあまりないなと思ったのが、試合開始前のルール読み合わせでした。
今回の大会は赤なしなものの、あとは大体Mリーグルールというオーソドックスな感じでしたが、きっちりルールとマナーの合わせがなされました。
マナーについても
- 山を右前に出してください(これにより、対面がツモりやすいだけでなく、向かって左の人も取りやすくなります)
- 挨拶をはじめと終わりにしましょう
- 待ち番で小手返しをしたりパチパチするのやめましょう
- 聴牌は親から順番に開いてください
- マスクは鼻までちゃんとしましょう
などが事前の確認でアナウンスされます。
この辺は競技ならではなのかなと思いました。
(「運営テンパってます、麻雀全然テンパらない(ボソ」みたいな感じ)
席決めなし、配牌なしの正式ルール
あとこれも驚いたのですが、席を6枚の牌を使う正式な決め方で決めておりました。
この状態で配置されてた(右下)↓
また、全卓アルティマ(配牌あり)でしたが、自動配牌機能は使わず、2トン(4枚)ずつ取り出す方式でした。(参考:手積み麻雀のやり方)
ちなみに50分打ち切り(その局で終了)で、打ち切り前に終局していた卓は3/14くらいでした。
全4回戦、最終戦は決勝卓あり
ルールは全4回戦。合計得点で勝敗を競う個人戦でした。
ちょっと面白いなと思ったのが最終戦に決勝卓がある点で、1〜3回戦までの成績上位1〜4位が同じ卓に集められ、この4人のうちから1位が確定するというシステム。
(2位以降は合計点数で決まります。)
これにより、最終戦は(他卓状況を気にせず)ゲームに集中できます。
参加者は打ち慣れてる印象
参加者は点数計算がいまいちな人はその旨を書いたカードを装着できます。
ただ、それをつけていたプレイヤーは50人中1、2人くらいでした。
また、14卓もあれば大体何かしらの裁定で運営が呼ばれることがあるだろうなと思っていたのですが、それが全くなく、50分で1回2回とかそんなレベルでした。
優勝者は3月にある大会に出られる
ちなみにこの大会に優勝すると、3月にある各大会の優勝者だけを集めた特別な大会(マツオカ杯ウィナーズカップ)にエントリーできるようになります。
- 1.ディフェンディング:まゆげさん
- 2.プロアマAuバトル優勝者
- 3.前期プロリーグ優勝者
- 4.プロアマPtバトル優勝者
- 5.後期プロリーグ優勝者
- 6.J-NEXT杯スプリングカップ優勝者:サムさん
- 7.J-NEXT杯サマーカップ優勝者:★今回見学した大会★
- 8.J-NEXT杯オータムカップ優勝者:未定
- 9.J-NEXT杯ウインターカップ優勝者:未定
- 10.大阪道場王
- 11.京都道場王
- 12.兵庫道場王
- 13.広島道場王
- 14~16:未定
そんな感じでワンデーだけど先があるのもいいですね。
大会運営したり交流するのが好きな関西雀士におすすめ!
そんな感じが麻雀共同体WW(ダブル)さんの紹介でした。
共同体という通り、競技プロ団体というよりはコミュニティに近い感じなのかなという印象を受けました。
一般でも出られる大会が多いので、そういうのが好きな人はぜひ参加してみてはいかがでしょうか。
また、大会運営等を学びたい人にとっては所属先としてもおすすめです。
(麻雀共同体WWは専業のプロはおらず、代表含めみんな副業でやってるそう)
そんな感じです。ではまた。良い麻雀ライフを!
最後になりますが、大会運営の合間にお忙しい中お話をしてくださった板川(@k_itagawa)さん、北山(@puyo_singer)さん、ありがとうございました。(たkる)
最後に大会スケジュール再掲(2022年版)↓
終わり。
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