本記事では麻雀のディフェンス技・ベタオリを解説していきます。相手のリーチが来た際に振り込まない(ロンされない)ようにするための技です。
麻雀の基礎戦術解説として、今日はベタオリという技術を紹介していきます。
「ベタオリって要は逃げでしょ?カッコ悪いからやりたくない・・・」
という人ももしかしたらいるかもですが、いつも負ける方がカッコ悪いと思うので、勝ちたい人はベタオリを学んでいきましょう。
内容の概要↓
目次
ベタオリとは?自分の上がりを諦めて「振り込まないようにする」戦術です。
まずはベタオリとは何か、という話をしていきます。
ベタオリというのは、ベタにオリるみたいなニュアンスの言葉。
自分の上がりを諦めて、防御に徹するという戦術です。
麻雀では基本的に自分の上がりを目指していくゲームですが、相手に最後の1枚を献上してしまうと自分の一人払いとなってしまう(放銃という)ため、自分が上がれる確率が高くないという時はベタオリをすることが重要です。
イメージとしてはこんな感じ。
◆自分が上がれなかった時の点数の動き方
- 自分がロンされる(振り込む)・・・一人払い(めっちゃ点数減る)
- 誰かがツモ上がりする(ツモられる)・・・上がれなかった全員で割り勘(少し減る)
- 誰かが他の誰かからロンあがり(横移動)・・・自分の点数は変化せず
- 流局する(ノーテン罰符)・・・聴牌していた人の数に応じて罰符を払う必要あり(少し減る)
ベタオリの目的としては、めっちゃ点数が減る「自分がロンされる」というパターンを回避していくこととなります。
ベタオリの分類!リーチオリ、鳴きオリ、配牌オリがある
で、このベタオリですが、大きく分けると以下の3つに分かれます。
- リーチを受けてのオリ
- 鳴きやダマで聴牌していそうな人がいてのオリ
- 配牌からオリ
それぞれの違いを簡単に解説していきます。
リーチに対するオリ
まず一つ目としては相手のリーチを受けてのベタオリです。
これはリーチをかけているということは相手は確実に聴牌しているためその人に振り込まないようにオリていくことになります。
これはリーチという声を聞いてからオリれば良いのでタイミングを考えなくていいという意味で簡単です。
まず最初はこれができるようになりましょう。
鳴きやダマに対するオリ
で、続いてが鳴きやダマに対するオリです。
これはリーチのように「聴牌です!」と声だかに主張はしてくれないため、難易度がアップします。
捨て牌とか表情とかを見て聴牌したタイミングを曖昧に判断しながらオリのタイミングを決めていくことになります。
コツはいかにまとめたので、気になる方は参考にしてください。
配牌オリ
そして最後が配牌オリというやつで、これは配牌を開けた時点で勝負にならないと判断して、一打目から上がりを諦めてオリに向かうという方法。
この配牌オリは、1巡目で聴牌している人はほとんどいないため、むしろ序盤に危険牌を切り捨てます。
そして、いざリーチや鳴きで聴牌が入った時にオリやすいように安パイを抱え込んでいるという手法です。
また、あまりにも配牌オリをし過ぎると、
- 上がりのチャンスを逃したり
- 他のプレイヤーに1人上がらない人がいるから楽できるわー
と思われてしまったりというリスクもあります。
では以上3つのオリの違いを理解したところで、続いては実際にオリを行う上での方法について紹介していきます。
配牌オリについての詳しい話は以下の記事をどうぞ。
>>配牌オリのやり方とベタオリのタイミングと絞りの併用、おすすめの役などについて
ベタオリの手順と基礎テクニック!現物、スジ、壁の向こう側をまずは覚えよう
では、どんな風にオリればいいのか、という具体的なテクニックを紹介していきます。
まずは基礎編として、現物、スジ、壁の向こう側の3つを解説します。
- 現物・・・絶対に当たらないため安全(フリテンに守られている)
- スジ・・・両面待ちに当たらないので安全
- 壁の向こう側、字牌・・・両面待ち、カンチャン待ち、辺張待ちに当たらないので安全
それぞれ解説していきます。
絶対安全な現物
まずは絶対にあたり牌とならない(ロンされない)現物という概念です。
これは例えば対面がリーチをかけてきた場合、リーチをかけた対面の捨てた牌とリーチがかかった後に他家が捨てた牌が現物となります。
上の図で言うと中、發、8ピン、5ソウ、3ソウが現物です。
この牌はリーチ者には絶対にロンされません。
なんで大丈夫なのか、というと麻雀にはフリテンというルールがあって、自分の捨てた牌で人からロンしてはならないと定められているため。
国士無双をツモ上がった後、
「1枚捨てて13面待ち!嫌いな奴からで上がってやるぜ!」
みたいなのを禁止するためのルールがあるんです。
なので、リーチ者が捨てた牌と、リーチ後は手が変わらないはずなので、リーチ後に捨てられた牌についても現物となります。
リーチを受けた時はまず、この現物を探しましょう。
両面待ちに当たらないスジ
続いて覚えるべき安全牌はスジです。
麻雀では45と持っていて3と6が待ちになる、というような両面待ちというスタイルが最も簡単でかつ待ちが多いのでスタンダードです。
そしてこの両面待ちを避けるための戦術がスジとなります。
スジというのは6が切れているときの3と9、5が切れているときの2と8、4が切れているときの1と7というように切れている牌の3つ離れた牌をさします。
なんでこのスジが安全なのか、というと両面待ちであった場合、スジ牌は必ずフリテンとなるため。
6が切れている場合で3を両面でロンしようとしたら45を持っていることとなり、6がフリテンで上がれません。
そんな感じの概念で守られた牌がスジなのです。(両面待ち以外は当たりますが)
ちなみに1が切れている場合の4とかは23は当たらないですが、56の方で当たることもあるので必ずしも安全ではありません。
シャボと単騎以外当たらない壁の向こう側、字牌
スジは確かに両面待ちを避けるという意味では非常に強力な手法ですが、シャボや単騎、カンチャン、ペンチャンといったそのほかの待ちについては考慮できません。
そういった待ちのケースを避けるための手法としては、壁の向こう側という概念がおすすめです。
壁の向こう側というのは、物理的に両面待ちやカンチャン待ちなどが作れない場所を指します。
例えばこんなの↓
具体的には麻雀牌は1種類4枚ずつであるため、例えば7ソウが4枚切れた状態での9ソウは両面待ちとかカンチャン待ちを作ることは不可能。
なので横に伸びない字牌と同じくらい安全だ!というわけです。
麻雀の待ちは全部で5つありますが、壁の向こう側+字牌ではシャボと単騎以外は全て避けることが可能。
・両面待ち・・・45と持っての3、6待ちなど
・カンチャン待ち・・・24と持っての3など間に挟まった形
・ペンチャン待ち・・・12と持っての3、89と持っての7
・シャボ待ち・・・白白、88など2枚ずつのペア2つでどっちか上がれるという形
・単騎待ち・・・アタマがない形で1枚だけ持っていてその牌がくれば上がり
この概念を応用した形で、3枚の牌が切れた状態をワンチャンスというのもあり、これは
「残りの1枚を相手が偶然持っていない限り安全」
という概念です。
序盤の捨て牌の外側
続いては序盤の捨て牌の外側です。
例えば第一打に8萬が切られて6巡目にリーチがかかった場合、9萬は比較的安全、みたいなそんな理論となります。
これは、序盤に切られる牌=孤立牌という前提に則った理論で、自分で手作りする場合を考えてもらえればわかるかと思いますが、そこそこ信憑性があります。
ただ、先に両面を固定するケースとかもあるので、その辺の判断は必要。
何もない時は外側を切るのはおすすめ。
ここまでのまとめ
ここまでをまとめると以下の通り。
リーチを受けたらベタオリをしましょう
ベタオリの方法としては
- 現物・・・絶対安全
- スジ・・・両面待ちに当たらない
- 壁の向こう側、字牌・・・シャボと単騎以外当たらない
- 序盤の外側、ワンチャンス・・・比較的安全
などを使っていきましょう。
ベタオリテクニック中級編!手役読み、スライド読み、ブロック読み
続いてはちょっと高度なベタオリテクニックを紹介していきます。
具体的には、序盤の外側、手役読み、スライド読み、ブロック読みの4つです。
- 手役読み・・・清一色、七対子など特徴的な役かどうかを判断してオリに生かす
- スライド読み・・・出来メンツをスライドした箇所を読みオリにいかす
- ブロック読み・・・メンツがありそうな箇所をブロックで読み、オリに活かす
それぞれ解説していきます。
手役読み
まずは手役読みです。
これは清一色とかホンイツとか七対子とか国士無双というような特徴的な役を読み、それに基づいて安パイを決めるというアイデア。
実際、相手の手が清一色、ホンイツなどの染め手であるということが読めれば、その染め色と(ホンイツの場合は)字牌以外は全て安パイとなります。
他にも国士無双ならヤオチュー牌が危険で中張牌が安全になるという通常とは逆の現象が起きますし、七対子なら3枚切れの牌は絶対にあたりません(単騎待ちであるため)。
そんな感じで読んでいくと本来は安パイでない牌も切れるようになるのでおすすめ。
例えば以下だと、
タンヤオなら235578から5ポンはないよなーとなり、役牌バックであることがわかります。
>>放銃率を下げる手役読み!相手の鳴きの役を見切る方法を解説
スライド読み
続いてはスライド読みです。
これはけっこう難しいんですが、スライドといって例えば678と乗っているところに5を引いてきた場合、8を切って5を入れる人が多いと思います。
そんな感じの出来メンツの入れ替えを読み取っていく技術がスライド読みとなります。
これを読めると何が良いかというと、そこにメンツがあるということが読めることで、場合によってはそこは出来メンツだから全部とおる!みたいな読みにつなげることもできます。
細かい話は以下の記事にまとめたのでよければ参考にしてください。
ブロック読み
最後はブロック読みです。
これもけっこう高度な技になるんですが、手が短くなる鳴き手に対する読みとしては有効。
これは、相手の手牌の4メンツ、1アタマを作っている構成メンツを、ざっくりどの辺であるかを読むという技術。
「マンズの上で1つ、ピンズの上で1つ、ソウズの上で1つといったところか・・・つまりマンズの下はとおる!」
みたいな概念です。
こんなときに結構わかる↓
エリアで通せるようになるのでマスターすると強いです。
上級のベタオリは現場検証の推理ゲーム
最後はベタオリの上級編です。
上級になると、相手はどう考えてそれを切ったか?という現場検証のような作業を行います。
その結果、「これは筋が通るな!」というのは危険牌、「いや、その切り方はしないな!」というのが安全牌です。
こんなイメージ。
この場合、一応中筋ではあるんですが、通る中筋か、そうでない中筋かを検証した結果、577からの7切りリーチの間6s待ちがあり得る(安パイではない!)という結論に至っています。
他にも4→2で切った場合の1は当たりやすいとかも「現代麻雀30の新常識」で語られていました。(筋の場合、他の色の1は2%くらいで4→2で切られた色の1は7~8%とかでめっちゃ危険)
(2024/10/04 15:29:37時点 Amazon調べ-詳細)
攻撃は最大の防御という説もある
ちなみに点数を減らさないためにはベタオリをすればいいか?というと必ずしもそうでない面もあります。
というのは、麻雀ではベタオリをしてもツモられたり、罰符を払ったりでベタオリをした場合、平均して400〜800点ずつくらい局収支はマイナスになるため。
なので、逆に相手の上がりを潰してしまうというのも一種の防御技で、具体的には超早上がりをしてしまう、とかより安い相手に差し込み(わざと振り込むこと)をして点数を守るという戦略も重要です。
天鳳のラス回避などでお使いください。
終わりに
ここまでベタオリのテクニックについて紹介してきましたが、いかがだったでしょうか。
ベタオリは麻雀の基本となるテクニックです。
ぜひ正しくマスターして勝利を得ていきましょう。
ではまた。良い麻雀ライフを!
麻雀がもっと強くなりたい人へ。
当サイトでは麻雀戦術の細かいところを解説しています。
基礎のベタオリ、牌効率などから、やや上級のスライド読み、差し込みのコツなど色々です。
よければ見ていってください。
\無料でもっと強くなれ/