麻雀役の一つである嶺上開花(リンシャンカイホウ)。
カンを行い王牌(ワンパイ)からツモった牌で和了せねばならないため、偶然性の高い役として知られていますが、漫画『咲-saki-』の影響で人気の高い役でもあります。
咲を読んで麻雀を始めた人の中には、とにかくリンシャンカイホウを和了してみたい、という野望を持っている人も多いのではないでしょうか。
リンシャンカイホウはある程度の運を必要とする役ではありますが、その確率を上げるための戦略というのはあります。
今日はリンシャン使いになりたい人に向けて、リンシャンカイホウを和了できる確率をアップするための戦略を紹介します。
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では、始めます。
目次
嶺上開花の成立条件とカンのルールについて
では、実際に嶺上開花に有利な聴牌に持っていくにはどのように手作りを進めていけばいいのか、という話に入ってきます。
まずは、嶺上開花のルールからおさらいしておきましょう。
役の概要
まずは役の概要です。
名前 | 嶺上開花(りんしゃんかいほう) |
---|---|
点数 | 面前1役、鳴き1役 |
鳴き | あり |
確率 | 0.3%程度(20位/37個中) |
条件 | カンで引いてきた牌でツモアガリすること |
嶺上開花の成立条件
嶺上開花は、カンをしたときのみツモることができる嶺上牌でアガることで成立する役です。
ごくまれに勘違いしている人がいますが、嶺上開花の役がつくのは「聴牌時にカンをして、嶺上牌でツモったとき」だけです。
手作りの道中でいくらカンをしても残念ながら役はつきません。
なので、カン材を残した状態で聴牌することが重要となります。
こんなイメージ↓
- 1.聴牌する
- 2.カンする
- 3.嶺上牌(カンしたとき引ける牌)でツモアガりする
すると嶺上開花がカウントされます。
加カン、明カン、暗カンの3種の違いについて
そして、次にカンのルールについておさらいしておきます。
カンとは、同じ牌を4枚集めることでその4枚を1メンツとしてカウントするというルールです。
麻雀のメンツは基本的に3枚1セットで1メンツとなるので、カンは例外ですね。
で、このカンという鳴きですが、手牌の中のみで完結するタイプ、他家の捨て牌を使って作るタイプなどの区分けにより、3種類に分かれています。
嶺上開花はどの形のカンで和了した場合でも役がつくので区別不要ですが、一応このそれぞれについて簡単に説明します。
暗槓
まずは暗槓(アンカン)から。暗槓というのは自分の手牌の中で4枚の牌を集めた場合のカンです。4枚すべてを集めることは容易ではないため、3種のカンの中でも最も符が高く、高得点につながります。
難しいけど揃えばうれしいカンになります。
明カン
暗槓とは逆に、相手の手牌から1枚貰って作るカンを明カンといいます。
明槓は、自分の手牌の中で3枚が暗刻になっているものに1枚加えるダイミンカンと、すでに相手からポンしている牌に4枚目を手牌から加える加カンの2種類に分かれます。
特徴としては、加カンについてはもしもその加えた牌が誰かの当り牌であった場合、槍槓という役になり、相手に役がついてしまうというリスクがあることです。ダイミンカンは4枚目が相手の捨て牌であるため、カンをしてロンされることはありません。
これらのルールを踏まえた上で嶺上開花を和了しやすい戦術を紹介します。
嶺上開花の確率アップのための4つの方法
嶺上開花を和了するための方法はシンプルです。
「カンができる状態で聴牌し、聴牌した状態でカンをする。」
以上です。そのあとでツモれるかどうかは神のみぞ知る、といった感じですね。
なので、嶺上開花を和了するための戦術は、カンができる形を残して聴牌する作戦と同義です。
そのための具体的なポイントを4点にわけて説明します。
ではそれぞれ解説していきます。
嶺上開花のコツ1:まずは素早く聴牌すること
嶺上開花を和了するためにまず重要なこととしては、聴牌することです。
「そんなの当たり前」と思うかもしれませんが、結構重要です。
マージャンの聴牌スピードは、中級者以上の戦いではそこまで差がつきませんが、初心者と中級者だと手数が1:2になるくらいスピードに差があります。
麻雀は連荘がなければ東風戦なら4局、半荘戦でも8局です。
その限られた局数の中で4人のプレイヤーが和了スピードを競うゲームになります。
なので平均して和了できるのは1半荘でも1回~2回程度。
聴牌スピードが遅いと、一度も和了できないということにもなりかねません。
いくら嶺上開花を和了しようと思っても、そもそもチャンスが回ってこないのでは和了しようがない。
なので、聴牌スピードを人並みまで引き上げるということはリンシャンカイホウを和了する上でも重要です。
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嶺上開花のコツ2:カンができる受け入れを残せ!
続いて2つ目のコツとしては、手牌の中でカンができる形があった場合、それを残して聴牌を目指すことです。
例えばですが、34556666m24555pのような手牌で4mが出た場合、456はなく435で鳴きを入れるとカンができる受け入れを残すことができます。
◆456で鳴いた場合
⇒ 345666m4555p 456チー
◆345で鳴いた場合
⇒ 456666m4555p 435チー
どちらで鳴いても2p切りで聴牌ですが、345で鳴いた場合はあとで3mをツモって来た場合にカンができるので、嶺上開花を和了できる確率が上がります。
このような感じで、なるべくカンができるツモの受け入れを残すように鳴くのがコツとなります。
嶺上開花のコツ3:カン材を鳴きで消さない
第3の方法としては、カン材を消してしまう鳴きをこらえることです。
例えば、こんな役満のイーシャンテンをイメージしてみましょう。
白白白白中中4478m 撥撥撥ポン
※中と撥は場に1枚切れであるとする
ここでもし中が出れば、大三元の聴牌ですね。
もちろん実戦であれば私も100%鳴きです。
ただ、嶺上開花を和了するという視点から見るとここはスルーしたほうがよいです。
なぜかというと、ここでもし中をポンすれば手牌から1枚切らねばならないからです。
この局面で鳴けば、聴牌するためには白を切ることになり、カン材が消えてしまいます。
ポイントとなるのは、鳴きによる聴牌とカン材は共存不可能だということです。
嶺上開花を和了するためには強い心で鳴きによる聴牌をスルーしていきましょう。
嶺上開花のコツ4:暗刻の4枚目は鳴いておく
4つ目のコツとしては、4枚目をみすみす逃さないということ。
例えばこんな手牌で対面から8pが出た場合を考えてみましょう。
22456m888p24889s
この形で8pが出た場合、普通であれば鳴くメリットはほとんどありません。
あるとすれば親の巡目を飛ばしたい場合か、あるいは、嶺上開花を和了したい場合くらいです。
嶺上開花を和了したい場合は、ここで8pをポンします。
ここで8pを鳴いておくメリットとしては、手牌の中の8pを使って聴牌してからカンができること。
イメージとしては以下のような感じです。
22456m888p24889s
↓8pをポンする
22456m8p2488s 8pポン
↓3sをツモる
22456m23488s8pで聴牌
↓8pをカン!
嶺上開花チャンス!!
麻雀の牌はそれぞれ4枚しかないので、1枚でも見逃すとその牌でカンはできなくなります。
なので、暗刻の牌が切られた場合はあらかじめポンして拾っておくことが重要です。
番外編:リンシャン使いに符計算は必須
最後にリンシャン使いも目指す人にとって避けては通れない符計算について簡単に説明します。
麻雀ではマンガン以下の点数については、役の数のほかに和了手の「符」が関係します。
この符を計算することを文字通り「符計算」と呼び、麻雀のルールを覚えるにあたって最難関項目の一つとして知られています。
この符計算は、4人集まれば一人は計算ができる人がいるため、普通の打ち手であれば初級者の打ちは特に計算できなくても困らないですが、リンシャン使いではそうはいきません。
一般にカンをすると符が高くなり計算が複雑になります。
普通の符計算はできるけど、70符とか110符ともなるとよくわからない、ということにもなりかねないので、リンシャン使いは自分で点数を計算できるようにしておきましょう。
符計算については専用の本が出版されており、1冊読んでドリルで演習すれば、まあ1週間くらいで身につくはずです。
↓オススメの参考書
Amazon:ポケット版 早わかり麻雀点数計算
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◆参考記事
嶺上開花の雑学!赤ドラの起源は中国の役満役説
ちなみに嶺上開花についての雑学としては、現代では一般的な赤ドラが、実は嶺上開花起因だと言う説があります。
任天堂の麻雀牌・満貫に書かれていました。
これによると、
赤ウーピンは嶺上開花の花から考えられており、中国ではリンシャンから赤ウーピンを積もると役満となるので、それが日本へ入ってきた
とのこと。
この辺の起因は諸説あるみたいなんですが、嶺上開花使いなら覚えておきたい雑学ですね!
参考↓
終わりに。嶺上開花を学ぶ参考書は「咲」
ではここまでの内容をまとめてみましょう。
嶺上開花を和了するためのコツは以下の4点です。
- 聴牌スピードを速める
- カンできる受け入れを残す
- カン材を消す鳴きをしない
- 暗刻の4枚目はポンしておく
この4点を徹底しておけば、1日1回くらいは嶺上開花を和了することが可能だと思います。
勝敗は二の次というような本末転倒な結果に終わるかもしれませんが、どうしても嶺上開花を和了したいときは試してみてください。
あと細かいですがリーチ後のカンは「送りカン」にならないように注意しましょう。
ではまた。良い麻雀ライフを!
嶺上開花を学ぶ参考書↓
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映像で見る派の人におすすめ↓
◆偶然役系解説記事
◆役まとめ相関図
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