麻雀には「ドラ」という言葉があります。
これは役を表す言葉で、ドラとはいわばサービス牌のようなもの。
1枚持っているだけで点数が1役上がるというブックオフの買取強化クーポンのような便利な奴です。
ただしドラだけでアガることは認められていない(他にもう1つ必要)など、制約もあります。
今日は、そんなドラについて意味や由来、種類の違いや使い方について書いていきたいと思います。
では、参ります。
目次
麻雀役・ドラとは?1枚で1役の懸賞牌です。
まずはドラの概要です。
名前 | ドラ・懸賞(けんしょう)牌 |
---|---|
役数 | 1役 |
出現率 | ルールによるが30~50%くらいで第1位 |
鳴き | OK |
条件 | ドラ1枚につき1役が加算される。ただしドラのみで上がることはできない |
ドラは厳密には役ではないと言われることもありますが、上がったときに持っているだけで1枚につき1役がアップします。
かなり強い役ですが、ただしドラのみで上がることはできません。
なので、ドラが3枚あるけど他がバラバラという場合には、なんとか他で役を作る必要があります。
元々はドラは表ドラと呼ばれるドラ表示牌の次の牌(後述)のみでしたが、近年では、リーチをかけた際に上がると捲れる裏ドラ、赤い色の5ソウ、5ピン、5マンが常にドラとなる赤ドラ、カンをすると捲れるカンドラなどが採用されていることが多いです。
ドラのめくり位置については以下の記事を参照ください。
麻雀の王牌(ワンパイ)とは?意味や理由、作り方や補充方法を解説!リンシャン、ドラゾーンの14枚
ドラの特徴!表ドラ、裏ドラ、カンドラ、赤ドラ。4種類の違いとは
ルールによっても違いますが、麻雀には大きく分けて4種類のドラが存在しています。
それが表ドラ、裏ドラ、カンドラ、赤ドラです。
基本的にはどれも効力は同じで、手牌にドラがあれば点数がその分だけアップします。
ただ、発生条件については異なるので、それぞれについて説明していきます。
基本の表ドラ
まずは、表ドラです。
これはもっともオーソドックスなドラで、日本式麻雀ではすべてのルールで採用されています。
決まりとしては王牌の左から3つ目の上段の牌をひっくり返しドラ表示牌とします。
ドラとなるのは、このドラ表示牌の次の牌です。
例えば、ドラ表示牌が1ピンならドラは2ピン、9ソウなら元に戻って1ソウがドラです。
順番については以下の通りとなってるので対局前には暗記するようにしましょう。
・1ソウ⇒2ソウ⇒3ソウ⇒4ソウ⇒5ソウ⇒6ソウ⇒7ソウ⇒8ソウ⇒9ソウ⇒1ソウ
・1ピン⇒2ピン⇒3ピン⇒4ピン⇒5ピン⇒6ピン⇒7ピン⇒8ピン⇒9ピン⇒1ピン
・1萬⇒2萬⇒3萬⇒4萬⇒5萬⇒6萬⇒7萬⇒8萬⇒9萬⇒1萬
・東⇒南⇒西⇒北⇒東
・白⇒撥⇒中⇒白
※ドラ表示牌⇒ドラ
数牌は1から9までいって戻るだけなので簡単ですが、字牌がちょっとだけめんどくさいですね。
カンして増えるカンドラ
2つ目のドラがカンドラです。
このドラはカンをしたときに新たに生まれるドラとなります。
カンが成立するたびに一枚ずつドラが増えていき最大5枚のドラが発生します。
すごいインフレルールにも見えますが、意外とカンが連続して起こることは少ないためか、ほぼすべての団体で採用されているルールです。
リーチ麻雀の裏ドラ
3つ目のドラはリーチ麻雀で採用されている裏ドラです。
偶然性を高めるルールだとして、一部の競技ルールでは認められていないルールとなります。
この裏ドラの特徴としては、和了するまでドラ表示牌を確認できないことが挙げられます。
裏向きになっていて見えないドラという意味で裏ドラというわけです。
この裏ドラもカンドラ同様に発生条件があり、裏ドラの場合はリーチをかけて和了したときにのみ、ドラ表示牌がめくられます。
めくる場所としては、表ドラの下にある牌となり、カンをしていた場合は、カンドラの下の牌もめくることができるため、カンをしているときは強いドラです。
最近流行りの赤ドラ
4つ目のドラとしては、赤ドラというものがあります。
これはドラの中では唯一固定の牌が対象となるタイプのルールで、主に5ピン、5ソウ、5萬が対象となります。
その名の通り色違いの赤い牌が目印で、4枚中1枚が赤ドラとなるルールが多いです。
フリー麻雀などを中心に一般化してきているルールとなります。
赤ドラは常にドラが固定されているので、如何に受け入れを内側に寄せるかが重要になるため、端牌の価値が下がり、雀風が単調になるとして、好き嫌いはわかれているそうですね。
競技プロは基本的に赤ドラを採用しないことが多いので、Mリーグでは赤ドラ採用ということでかなり衝撃が走りました。
ドラという言葉はドラゴンが由来
続いては由来です。このドラという言葉ですが、これは伝説の魔物であるドラゴンから来ているとされています。
アメリカ麻雀では、麻雀役によくドラゴンが使われていて、白撥中の三元牌は、それぞれホワイトドラゴン、グリーンドラゴン、レッドドラゴンと呼ばれています。
なんか遊戯王カードみたいですね。
ちなみにドラゴンを集合させた大三元はビッグドラゴン、小三元はスモールドラゴンといいます。
この三元牌から名前を取って、同じように役がつく牌としてドラという言葉が考案されたというのが通説です。ドラは中国式麻雀にはない日本生まれのルールみたいですね。
ルーツとしては、1930年台に浅草のとある雀荘で初めて「懸賞」という名前で導入され、それが瞬く間に全国に広がったんだそうです。(やがてドラと呼ばれるようになった)
他にドラを用いた言葉として、ろくでもない放蕩息子のことを「ドラ息子」ということがありますが、これはドラゴンではなくて、お寺の鐘を突くための銅鑼から来ているといわれています。
鐘を突くと金が尽きるを掛けているんだそうです。
ドラにまつわる雑学!格言やイカサマについて
ここからはドラに関する雑学とかを書いていきます。
ドラは出世の妨げ
ドラに関する格言として「ドラは出世の妨げ」という言葉があります。
これは、ドラは打点を上げてくれるので大事だけど、大事に持ちすぎると和了できなくなるよ、という意味で、ドラの持ちすぎをたしなめた言葉です。
昔の麻雀では赤ドラがなかったので、確かに表ドラは貴重だったのですが、近年ではドラの種類が増えたこともあり、ドラを持ちすぎるひとはそんなにいない印象ですね。
ドラ爆弾
これもけっこう古い話なのですが、手積み麻雀においてはドラ爆弾というイカサマがありました。
これは自分の山にドラ表示牌が来るようにサイコロを振り、自分の手牌となる部分にドラを固めて置いておくという技で、ドラを占有することのできる利点があります。
しかもこの技のいいところは、もしもサイコロで出す目をミスってしまっても、その場合はドラ表示牌が変わってしまうため、リスクがないという点です。
うまく目を出せた時のみ効果を発揮する安全な技としてイカサマ師の基本のテクニックの一つだったそうですね。
終わりに!ドラをマスターして高打点を目指そう!
ドラについてルールや使い方についてまとめてきましたがいかがだったでしょうか。
ドラは依然として、最もポピュラーな役の一つです。
ぜひドラの使い方をマスターして、勝率をアップしていきましょう!
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- 第4回:牌効率の基礎!確率を上げる考え方
- 第5回:鳴き!ポンとチーで人から牌をもらう方法
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- 番外編:手積み麻雀ができるようになる方法
◆初級者から中級者になる6講座
- 第7回:ベタオリ!リーチを受ける手順とコツまとめ
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