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主に全自動麻雀卓な歴史の話!時短とイカサマ防止で考える用品の効率化と発展について

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麻雀は他のボードゲームとは比べものにならないほど自動化が進んでいます。

配牌、山積み、点数表示など全てが自動化されているゲームは麻雀だけです。

なぜかというと、麻雀というゲームは非常に長く時間がかかるため、少しでも多く効率よく対局を行うためにさまざまな時短用品が開発されてきた事情があります。

今日はこの麻雀用品の歴史を時間短縮という視点で見ていきましょう

たkる
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麻雀業界はアイデアマンが多いから割と他のボドゲよりハイテクに発展しています!
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たkる

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【歴史の前提】麻雀用品はイカサマ防止と時間短縮で自動化、効率化が求められていた

jitan-rekishi-top麻雀では山を積み、山から牌を取り、手牌と入れ替えて手を作ります。そして見事和了(アガリ)となると点棒のやり取りをして、点数を受け取ります。

この一連の流れの中で、麻雀というゲームとして楽しむべき打牌選択の他にも、山を積んだり、点棒をやり取りしたりというような様々な付随作業が発生しているのです。

この付随作業を簡略化したり自動化することで、プレイヤーは本来すべき打牌選択のみに集中できて、より効率よく麻雀を打つことができます

そのため、これまで数々の時短アイテムが開発されてきました。

麻雀を打たないという人であっても麻雀業界における時短テクはけっこうおもしろいものも多いので、仕事やプライベートで時短をする際の参考にもなります。

手積み麻雀の各工程は以下の記事にまとめました。

【本編】麻雀用品時短の歴史(主に全自動麻雀卓)について

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では本題に入って麻雀における時間短縮の歴史を見ていきましょう。

麻雀の歴史は本当はもっと長いのですが、麻雀用品の効率化の歴史のスタート地点としては、ここでは戦後まもなくのリーチ麻雀黎明期とします。

その後の歴史はこんな感じ↓

では戦後から見ていきましょう。

戦後のリーチ麻雀は手積みがメイン

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戦後の麻雀は手積み麻雀です。

手積み麻雀とは?

牌を手動でかき混ぜて自分で山を積んで配牌を取り出すタイプの麻雀。昔は雀荘も手積み麻雀でした。

参考:手積み麻雀の始め方!牌ケースを開いてから山を積むまでの全準備を解説

敗戦直後で混乱していた時期でもあったため、積み込み、すり替えなんでもありの闇麻雀が至る所で行われていたそうですね。

ちなみにこの時期アメリカからリーチ麻雀の原型ともなるようなルールが入ってきたといわれていて、リーチ七対子緑一色などはアメリカ麻雀の役だそうです。

また、当時は喰いタンもなしのルールが多かったようです(早上がりがしにくく、その点で時間がかかる)。

ちなみにこの手積み麻雀でも「完全に牌を裏返した状態で混ぜる」と積み込み等のイカサマはほぼ不可能となりますが、これは時間がかかるので本当に重要な勝負以外では一般的ではなかったようです。

この戦後の時期の麻雀については、阿佐田哲也の『麻雀放浪記』などで詳しく書かれています。

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終戦直後はイカサマ、積み込みが横行する手積み麻雀だった。

パッコロの発明でサイコロの2度振りを簡略化

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戦後の手積み麻雀ではイカサマが横行していたため、イカサマを防止する意味も込めてサイコロは二度ぶりのルールが一般的でした。

(二度ぶりでは2つのサイコロを2回ずつ振って取り出し位置や親を決める)

しかし、2回振るのは時間的にムダ。

そこで開発されたツールがパッコロです。

 

これは正12面体のサイコロで、1ー12が書かれたサイコロと東南に西北が書かれたさいころの2種類があり、一度ぶりで取り出し位置と親を同時に決められるという優れもの

  • 東の5が出る・・・自分の山の5個目から取り出す
  • 西の7が出る・・・西家の山の7個目から取り出す

これによりプレイヤーたちは賽の二度ぶりから解放されました。

パッコロがサイコロの二度振りを短縮!

裏返すだけの半自動卓が登場

続いて現れたのが1974の半自動卓『マグジャン』です。こちらは牌を積む機能はないものの、牌をひっくり返す機能だけ自動化されているというもの。

https://www.youtube.com/watch?v=uNWoUQ0g2Ps

これ自体はそこまで流行らなかったみたいなんですが、そしてさらに数年後・・・皆さんご存知の革命が起こります。

山を積んでくれる全自動卓の登場

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とはいえ、パッコロは実はほとんど流行らずに終わった商品です。(特許は取ってあって、今でも細々と売られているけど)

なぜかというとちょうど同時期に全自動卓が登場したため。

つまりパッコロは優秀な同期の陰に隠れて日の目を見なかったというわけです。

たkる
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1980年ごろに初めての全自動麻雀卓が登場したと言われています。

当初の全自動卓は現在の最新機種のように手牌まで取り出してはくれませんが、牌をかき混ぜ、山を積むという動作を自動化してくれるということで一気に流行りました。

また、これによりそれまでたくさんいたと言われる積み込みを得意とするイカサマ師たちは軒並み廃業したそうです。

全自動麻雀卓の登場で山を積む作業が自動化された。

点数表示機能つき全自動卓の登場

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続いて登場したのが点数表示機能つきの全自動卓です。

初期の全自動卓では山を積んでくれるだけで、点数を数える機能は付いていなかったため、プレイヤーたちはオーラス前になると点数の確認を行う作業が必要でした。

しかし、ここで登場した最新卓では、特殊な点棒を用いることで自動で点数を計算して表示してくれたため、さらに対局は効率化されました。

※なお、当時の点数計算機能は誤作動も多かった模様

現在では20~50万円くらいで点数表示機能付き全自動麻雀卓が手に入ります。

点数表示ありの自動卓の登場で点数確認ステップが不要に。

配牌機能付き全自動卓の登場

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そして満を持して最後に登場したのが、配牌機能つきの全自動卓です。

それまでの卓では山は17トンずつ4つに積まれていたので、サイコロを振って取り出し位置を決めて、牌を取っていくという作業が必要でしたが、配牌機能つき全自動卓の登場により、その作業も省略できるようになりました。

  • ひと昔前の全自動卓・・・山が17トン。配牌は山から取り出す必要あり
  • 最新の全自動卓・・・山は10〜11トン。配牌は自動で配られる
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いわゆるアルティマ系というやつです。

最近の機種は、ドラめくりや嶺上牌下ろしまで自動でやってくれる便利な機種も出ています。

最新の全自動卓では配牌取り出し、ドラめくり、嶺上降ろしなどが自動化。

【番外編】麻雀用品の時短の歴史亜種

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ここからは番外編になるんですが、正当な進化ではないけど、水面下で進んでいる時短アイデアたちを紹介します。

具体的には、以下の3つです。

ではそれぞれ見ていきましょう。

点棒のやり取りを時短した麻雀卓ぽけっと

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ここまで麻雀業界における時短の歴史をみてきました。

他のボードゲームとは比べ物にならないほど、すごい時短されていることが分かるかと思います。

「こんなに効率化されたら、もう時短するところなくね?」

と思うかもですが、まだまだ効率化のポイントは残っています。

それが点棒のやり取り

以前書いた記事でも点棒のやり取りを自動化できるのでは?という話を書いていますが、麻雀では全自動卓でも点棒は手動でやり取りします。

この点棒の移動を効率化しようとして作られたのがこちらの「麻雀卓ぽけっと」です。

麻雀卓ぽけっとは手積み麻雀卓ですが、点棒を卓上からシームレスに点棒入れに移動できるという優れもの。管理人も愛用してます。

慣れてくるとスタイリッシュな点棒移動も可能になるという2019年発売の最新アイテムです。

・・・これ自動卓についたら最強そう!

と思ってたら最新の自動卓SlimPlusSCORE」にて瞬間点棒機能が搭載されました!

デジテンボウの衝撃!減点戻しも簡略化

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続いても点数移動の関係の時短化ですが、2019年にはデジテンボウという機種も登場しています。

これはどういうアイテムなのかというと、点棒の移動をアナログな点棒ではなく、デジタル表示された画面上で実施するというもの。

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こんな感じでデジテンボウを使うと、点棒入れはなくなり、デジタル表示されたボード上の操作で点棒をやり取りします。

そして、このデジテンボウはぶっちゃけ慣れるまでは逆に時間がかかるんですが、初見でもいきなり強いなと思うのは、原点戻しの簡略化について。

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ふつうの自動卓では半荘の切れ目には、点数を25000点(サンマだと35000点)に直すステップがありますが、デジテンボウなら、ボタン一つでこれができます

なので、この点は非常に時短になりそう!あと、リーチ棒きれとかそういう概念もないです。

サンマを効率化するゴッドハンド2

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ここまでが4人麻雀(ヨンマ)の歴史でした。

続いてはサンマの歴史もちょっとだけ見ていきましょう。

サンマではヨンマとは使う牌の数が違うため、全自動卓でもサンマ設定がなされる必要があります。

当初の全自動卓ではサンマ機能が付いていないものも多かったのですが、しだいにサンマ用に山を積める全自動卓が登場し、現在ではほぼ全ての自動卓でサンマが打てるようになりました。

たkる
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日本製・中国製に関係なく、花牌有無とかも含めてサンマ可能です。

しかし、サンマではヨンマにはない課題が1つあります

それは、全自動卓は四角形なのに対し、サンマではプレイヤーが3人しかいないということ。

九州のほうのルールでは4人座って1人抜けるスタイルのサンマなどもあるようですが、一般的なサンマでは1席余ります

問題なのは、この不在の人の山が遠いという件で、4つ山が出てくる全自動卓では対面がいない人は山が遠いという課題をかかえていました。

そこで開発されたのがゴッドハンド2というアイテム。


築牌押出機ゴッドハンドⅡ 3人麻雀用山牌押出機 全自動麻雀卓

ぱっと見は戦車のような風貌ですが、これは山が積み上がると同時にその山を中央まで押し出してくれるというもの。

これにより、対面がいない席に座ったプレイヤーも山をストレスなく取れるようになりました。

動画で見た方が分かると思うので、詳細が気になる方は以下の記事を参照ください。

ちなみに最近の全自動卓では、サンマ設定をすると山を3方向にしか積まない設定ができるものも多いので、ゴッドハンド2もパッコロ同様にそれほどメジャーではないです。

たkる
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いまだに根強いファンが多く、地味にレアなアイテムです。

配牌を時短するMB方式

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ちなみに配牌なし卓でも効率的に配牌を取る方法が開発されています。

麻雀カッコイイシリーズの肥え×さんの考案・マウンテンぶっこ抜き(MB)方式です。

どうやるのかというと、自山を左右から3ブロックずつそれぞれ取ります。

そうすると、手牌が12枚になるので、あとは従来通りチョンチョンをとってゲームスタート。

これにより、大体自動配牌と同じくらいの速度になると言われています。

配牌なし卓で打つことが多いと言う人はぜひ試してみてください!

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高速配牌MB方式とは?古い全自動卓でもできるぶっこ抜き時短術です 麻雀におけるMB式について解説します。 麻雀カッコイイシリーズ(肥え×)さんが考案したぶっこ抜き時短方式の配牌の取り方です...

>>高速配牌MB方式とは?古い全自動卓でもできるぶっこ抜き時短術です

対局中の時短・効率化のおすすめテクニックまとめ

これも番外編になるんですが、ここからは用品以外のマインドとかテクニックとしての時短術を紹介します。

これをすることで、手積みでも自動卓でもさらに効率よく対局をすることができるようになるはずです。

たkる
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こんな感じのラインナップ!

食事の効率化

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まずは食事です。麻雀は長時間スポーツであるため、途中で食事を挟むことも少なくないと思います。

しかし、時間単位あたりの対局数を最大にするという意味では食事休憩は無駄になります。

そこで、対局しながら食事ができれば理想ですね。

実際、そのためのメニューが雀荘とかだと色々あります。

とは言え、(実際に食べてみた人ならわかると思いますが)牛丼を片手で食べながら対局をするというようなことは割と困難です。

じゃあ、何が良いんだ??というので、「片手で食べられてるおすすめの食事」をいくつか以下にまとめたので、1日中効率よく打ちたい人はぜひ参考にしてください。

点棒渡しの効率化

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続いては点棒の渡し方の効率化です。

これは

  • お釣りを意識すること
  • 相手の打点を予測しながら打つこと
  • 他の人の点棒状況を把握すること

の3点により効率化が可能です。

詳しい話は以下の記事にまとめたのでよければ参考にしてください。

打牌スピードの効率化

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続いては打牌スピードの効率化です。

麻雀では4人の打牌速度の差により、対局時間が大きく変わります。

打牌が速い卓だと1半荘30分とかで終わりますが、遅い卓だと1時間〜1時間半くらいかかったりします。

無理に急かす必要はないかなとは思うのですが、全員の打牌スピードが上がればその分だけ効率的に対局を進めることができます

打牌スピードを速くするコツについてはいくつかあって、以下の記事に詳細をまとめたのでよければ参考にしてください。

たkる
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雀鬼会は2秒以内!

打つのが速い雀士におすすめのTシャツを作りました↓utunohayai-jyanshi-min

親決めの時短

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フリー営業の雀荘では、ゲーム数当たりで場所代を徴収します。

なので、なるべくゲームが早く進行すればそれだけ売り上げを増やせることになります。

そこで様々な時短化がなされており、例えば親決めのステップは簡略化されています。

具体的には「回り親」という起親が順番に回っていく手法を取っているお店が多く、親決めのためのサイコロ振りは行われません。

他にもトイレなどでの中断を防ぐための代走制度などもあり、システマチックな進化を遂げていると言えます。

たkる
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雀荘ならではの略語とかもあるので初めての人はその旨を伝えた方が無難です!
雀荘とは何か?全自動麻雀卓の利用料金、セットとフリーの違いなど【店舗数は8000】雀荘とは何か?について解説していきます。 雀荘とは、一言で言うと「麻雀を打てる施設」のこと。 ただ、麻雀を打つ料金体系として...

 

終わりに!麻雀の時短のアイテムは進化が止まらない!

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ここまで、麻雀における時短の歴史をみてきましたが、いかがだったでしょうか。

ネット麻雀などでは、さらに

  • ツモる動作
  • 点数のやり取り
  • 点数計算

なども自動化されていますね。

麻雀がより効率化されることで、より多くの対局ができるようになり、良いかなと思います。

時短性能はそんなにないですが、アモスコンパスという手積み用の新アイテムが出たりと、麻雀グッズの進化は止まりません!

麻雀を打てる時間は有限なので、ぜひみなさんも対局を効率化し、より密度の高い麻雀ライフを送っていきましょう!

ではまた良い麻雀ライフを!

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麻雀業界ってアイデアマン多いから面白い商品が多いんです。以下の記事にここでは紹介しきれなかった奴らをまとめました!
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