麻雀役の一つに緑一色という役があります。
手牌を緑色の牌だけで作った場合に成立する役で、高級な牌で作るととても綺麗な役です。
◆緑一色(Unicode版)
🀑🀒🀓🀑🀒🀓🀕🀕🀕🀗🀗🀗🀅🀅
↑コピペできます。
実はこの緑一色ですが、もともとの日本式麻雀にはない役で、戦後アメリカ麻雀から輸入された役となります。
確かに切り口が独特ですね。
今日は、そんな緑一色について意味や成立条件、使い方のコツなどを紹介していきたいと思います。
1枚でわかる緑一色↓
目次
役満役・緑一色の意味と成立条件について
まずは緑一色(りゅーいーそー)の概要から見ていきましょう。
基本情報
緑一色は麻雀役の1つです。概要は以下のとおり。
名前 | 緑一色(りゅーいーそー) |
---|---|
点数 | 役満 |
鳴き | あり |
確率 | 0.002%(33位) |
条件 | ソウズの23468、字牌の發のみで手を作ること |
日常生活とかでも単に田舎とかに言って
「うわー、辺り一面緑一色だ!」
みたいに言うこともあるかと思いますが、その場合の「緑一色」は「みどりいっしょく」と読み、麻雀役としては「りゅーいーそー」と読みます。
アメリカ生まれの役で、英語ではオールグリーンといいます。
成立条件
続いて成立条件について見ていきましょう。
緑一色の成立条件は、その名の通り、緑色の牌だけを使って手牌を和了形に整えることです。
そもそも緑の牌っていくつあるんでしょうか。
これは全部で6種類あります。
全部挙げると、ソウズの2,3,4,6,8と撥です。
これらの牌だけを使って作った手役が緑一色となります。
(撥を含めるルールが一般的ですが、中にはソウズのみを認めるルールもあります。6種類なので4枚使いなしだと七対子は上がれません)
点数(鳴きも含む)
点数は、最高得点の役満です。
子で32000点、親なら48000点となります。
鳴きもOKで点数は同じく役満役です。
大体は鳴きで作る役↓
確率(難易度)
緑一色の確率は
- ヨンマ・・0.002%(33位)
- サンマ・・0.00886%(33位)
となり、最高得点の役満の中でもかなり難しい部類に属します。
役満役のシェア図↓
この理由としては、麻雀役の中で最も使用する牌の数の制限が厳しい役であることが挙げられます。
緑一色で使える牌はソウズの23468、字牌の發の全6種。
これは、チンロートーと並んで最も使用可能牌が少ない役となります。6種なのでチートイも組めません。
出る順 | 麻雀役名 | 面前点数 | 鳴き点数 | タイプ | ヨンマ 確率(%) |
サンマ 確率(%) |
条件 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | リーチ | 1役 | なし | 6.手なり系 | 43.5 | 47.7 | 面前での聴牌時に、リーチを宣告して1000点棒を支払ったうえで和了すること |
2 | ドラ | 1役 | 1役 | 7.偶然役系 | 42.3 | 89 | 1枚もつに付き1役となる。ドラのみで和了することはできない |
3 | 役牌 | 1役 | 1役 | 1.役牌系 | 40.2 | 52.0 | 役牌を3枚集める |
4 | タンヤオ | 1役 | 1役 | 4.順子系 | 22.1 | 07.3 | 2〜8で手を作る |
5 | 平和 | 1役 | なし | 4.順子系 | 19.6 | 15.1 | すべての面子を順子でそろえ、かつ頭が役牌でなく、待ちが両面待ちであること(頭に関しては、自風牌、場風牌、三元牌以外で作る必要あり) |
6 | 面前清自摸 | 1役 | なし | 6.手なり系 | 19.4 | 28.4 | 面前で手牌を揃え、自らのツモで和了すること |
7 | 一発 | 1役 | なし | 7.偶然役系 | 09.30 | 10.2 | リーチ宣言後、鳴きの入っていない状態での翌順のツモまでに和了すること(リーチ宣言した巡目のロンと、翌順のツモが有効) |
8 | ホンイツ | 3役 | 2役 | 2.染め手系 | 05.94 | 13.1 | マンズ、ピンズ、ソウズのいずれか1色+字牌で手を作る |
9 | 一盃口 | 1役 | なし | 4.順子系 | 04.27 | 08.05 | 同じ組み合わせの順子を2つつくること(例:223344ソウ) |
10 | 三色同順 | 2役 | 1役 | 4.順子系 | 03.09 | 0 | 萬子、筒子、ソウズの数牌で同じ組み合わせの順子を作ること(例:234ソウ,234萬,234筒) |
11 | 対々和 | 2役 | 2役 | 5.対子系 | 03.01 | 04.69 | 全ての面子を刻子(同じ牌3枚の組み合わせ)で作る(123などの順子は不可) |
12 | 七対子 | 2役 | なし | 5.対子系 | 02.40 | 04.23 | 同じ牌2枚のペアを7つ作る |
13 | 一気通貫 | 2役 | 1役 | 4.順子系 | 01.57 | 02.56 | マンズ、ピンズ、ソウズのいずれかで123,456、789の3面子を揃える |
14 | チャンタ | 2役 | 1役 | 3.チャンタ系 | 01.03 | 0.954 | メンツとアタマを1、9+字牌を含む形で作る。(123,789はあり) |
15 | 清一色 | 6役 | 5役 | 2.染め手系 | 0.852 | 02.03 | マンズ、ピンズ、ソウズのいずれか1色で手を作る |
16 | 三暗刻 | 2役 | 2役 | 5.対子系 | 0.673 | 01.89 | 手の中でアンコ(鳴かずに作った同じ牌3枚の組みあわせ)を3つ作る |
17 | 河底撈魚 | 1役 | 1役 | 7.偶然役系 | 0.504 | 0.391 | その局の最終捨て牌でロン和了すること |
18 | 海底撈月 | 1役 | 1役 | 7.偶然役系 | 0.353 | 0.437 | その局の最終ツモで和了すること |
19 | 嶺上開花 | 1役 | 1役 | 7.偶然役系 | 0.328 | 02.15 | カンを宣告後、嶺上牌でツモ和了すること |
20 | 純全帯 | 3役 | 2役 | 3.チャンタ系 | 0.302 | 0.153 | メンツとアタマを1、9牌を含む形で作る。(123,789はあり) |
21 | ダブル立直 | 2役 | なし | 7.偶然役系 | 0.201 | 0.199 | 鳴きの入っていない状態で、子の第一ツモでリーチを宣言して1000点棒を支払ったうえで和了すること |
22 | 小三元 | 4役 | 4役 | 1.役牌系 | 0.123 | 0.265 | 白發中のうち2種類を3枚、1種類を2枚集める |
23 | 混老頭 | 2役 | 2役 | 3.チャンタ系 | 0.0621 | 0.211 | メンツとアタマを1、9+字牌のみで作る(123,789は不可) |
24 | 槍槓 | 1役 | 1役 | 7.偶然役系 | 0.0597 | 0.0443 | 他家が加カンを宣言した牌、その牌でロン和了すること |
25 | 二盃口 | 3役 | なし | 4.順子系 | 0.0442 | 0.160 | 同じ組み合わせの順子2つの組み合わせを2セットをつくること(例:223344ソウ、445566ピン) |
26 | 三色同刻 | 2役 | 2役 | 5.対子系 | 0.0437 | 0.0372 | 萬子、筒子、ソウズでそれぞれ同じ数の刻子をそろえること |
27 | 四暗刻 | 役満 | なし | 5.対子系 | 0.0416 | 0.183 | 手の中でアンコ(鳴かずに作った同じ牌3枚の組みあわせ)を4つ作る |
28 | 国士無双 | 役満 | なし | 3.チャンタ系 | 0.0371 | 0.237 | 13種類の1、9、字牌を全て1枚ずつ+13種のどれかをもう1枚の形を整える |
29 | 大三元 | 役満 | 役満 | 1.役牌系 | 0.0334 | 0.0995 | 白發中の3種類を3枚ずつ集める |
30 | 小四喜 | 役満 | 役満 | 1.役牌系 | 0.0105 | 0.0131 | 東南西北のうち3種類を3枚、残り1種を2枚集める |
31 | 字一色 | 役満 | 役満 | 2.染め手系 | 0.00573 | 0.0167 | 字牌のみで手を作る |
32 | 三槓子 | 2役 | 2役 | 5.対子系 | 0.00485 | 0.0126 | 3つのメンツがカンされたものであること |
33 | 緑一色 | 役満 | 役満 | 2.染め手系 | 0.00178 | 0.00886 | ソウズの23468、字牌の發のみで手を作る |
34 | 清老頭 | 役満 | 役満 | 3.チャンタ系 | 0.00133 | 0.00655 | 1、9牌のみで手を作る |
35 | 九蓮宝燈 | 役満 | なし | 2.染め手系 | 0.000951 | 0.00682 | マンズ、ピンズ、ソウズのいずれかで1112345678999+何か同じ色1枚の形を作る |
36 | 地和 | 役満 | なし | 7.偶然役系 | 0.000879 | 0.000904 | 鳴きの入っていない状態で、子の第一ツモで和了すること |
37 | 大四喜 | 役満 | 役満 | 1.役牌系 | 0.000525 | 0.000882 | 東南西北のうち全部を3枚ずつ集める |
38 | 天和 | 役満 | なし | 7.偶然役系 | 0.000375 | 0.00103 | 配牌時に和了していること |
39 | 四槓子 | 役満 | 役満 | 5.対子系 | 0.0000109 | 0.000112 | 4つのメンツすべてがカンされたものであること |
40 | 大車輪 | 役満 | なし | 2.染め手系 | 0(不明) | 0(不明) | ピンズで22334455667788の形を作る(ローカル役) |
41 | 人和 | 倍満or役満 | なし | 7.偶然役系 | 0(不明) | 0(不明) | 鳴きの入っていない状態で、子の第一ツモをするまでにロンアガリする |
緑一色と相性の良い役、ソウズホンイツのときに狙うと良い!
続いてはそんな緑一色と相性の良い役を紹介します。
- 下位役・・緑一色に向かいやすい
- 複合役・・・ダブル役満にできる
- アメリカつながり・・・由来が同じ(同期)
それぞれ見ていきましょう。
下位役
まずは最終進化系が緑一色に行き着く下位役を紹介します。
この3役が見えるときは、比較的緑一色に近い形と言えます。
またソウズ部分でいうと使って良い牌は「23468」の5種類です。
もしも「234」が一盃口になっていたりしたらチャンスと言えます。
複合役
続いては複合役を紹介します。
役満は役満としか複合できないため、役満オンリーで見ていきます。(ただし、青天井ルールを除く)
こちらが複合表になります。
これをみると、
などが複合可能であることがわかります。
もちろん役満×役満は確率的には途方もない数値ですが、こんな組み合わせがあるということだけでも覚えておきましょう!
アメリカつながりな役
最後に出来方別のつながりを見ていきます。
緑一色は冒頭でも紹介しましたが、アメリカ由来の役となります。
同じくアメリカ麻雀由来で戦後に日本麻雀に取り込まれたものとしては、
などがあります。
既存の役とは出来方が違うタイプの役たちですね。この辺が同期なんだなーと覚えておきましょう。
緑一色を和了るための3つのコツと戦術
ここからは緑一色を和了するためのコツを紹介していきたいと思います。
コツは以下の3つです。
- ソウズの234でメンツをたくさん作る
- 派手になりすぎない鳴きを心がける
- 最終形は24で挟み込んだ3か發単騎がおすすめ
ではそれぞれ解説していきます。
コツ1:ソウズの234を上手く使う
緑一色をアガるためのコツとしては、ソウズの234の使い方がミソとなります。
というのも、緑一色で許された牌のうち、ソウズの2,3,4のみが順子を作れる(横に伸ばせる)からです。
一方でソウズの6と8、そして撥は縦に伸ばすしかありません。
この横に伸ばせるというのが非常に重要で、例えば以下のような形で無理やりメンツを一つ増やすことも可能なのです。
「22244466888⑨白」
↓3をチー
「224466888⑨」 「324」チー(緑一色一向聴)
↓3をチー
「2466888」 「324」チー 「324」チー(緑一色聴牌)
「22244466888⑨白」の形では一見すると緑一色のメンツが足りていないが、ソウズの3をチーすることで緑一色を和了できる。
こんな感じでメンツをかさ増しすることも可能です。
コツ2:鳴きはスマートに、ホンイツを隠れ蓑にする
緑一色はけっこう読まれやすいタイプの役満となります。
というのも緑の牌が、次々とさらされれば見た目的にもかなり目立つからです。
そうなるとかなり警戒されてしまい、なかなか手を進められません。
そこで緑一色においては、できれば2鳴きで聴牌、最悪でも3鳴き目をしたときには聴牌しておきたいところです。
聴牌してしまえばあとは何とかツモれることもありますが、イーシャンテンとかだと押し返されたときにかなり苦しい。
なので、緑一色ではなるべく2鳴きくらいで聴牌できるように形が整ってから鳴くようにすると和了率が上がります。
あとは普通のホンイツですよー!という顔をしているのも地味に大事!
コツ3:最終形は出やすい3ソウか發がおすすめ
最後は最終形の話です。
最終形というのは聴牌したときの待ちのことで、これはできれば緑一色が確定できていて、かつ出やすいところがおすすめ。
具体的には、2ソウと4ソウをポンした状態での3ソウとか發単騎とか、そういう感じの出やすい待ちにしておくと良いです。
(2ソウと4ソウが枯れている状態での3ソウや、字牌の發は横に伸びず使いにくいため)
まあ、狙って行うのは難しいですが、そうなったら強いなと覚えておきましょう。
トイトイにしてしまうのもあり↓
緑一色についての雑学!掘りとおすすめ牌について
最後にちょっとした緑一色雑学でも書いておこうかなと思います。
- 發の彫りが黒色だった場合でも緑一色になるか?
- 緑一色に最も最適な牌はどれか?
この2つです。それぞれ解説していきます。
黒い撥は緑一色のメンツとなるか
緑一色の手牌として、撥はちょっと特殊な牌となります。
昔は撥は緑の象徴みたいなポジションだったみたいで、いまでも古い打ち手は撥をポンするときとかに「緑撥ポイ(ポン)!!」と言って鳴きを入れる人もいます。
なのでローカルルールの中には緑一色には必ず撥がないとだめとするルールもあったようです。
で、個人的に面白いなと思ったのは逆に現代では撥を入れた緑一色を認めるか否かという議論があるということ。
というのも、最近の牌の中には撥が緑ではなく黒で印字されているものも多く、「緑いろでない牌が緑一色にいていいのか?」という理論みたいです。
確かに一理ありますね。
実際自分は以前、黒色の撥を見たことがありましたが、麻雀初心者は初めから黒色に見えていた一方で、普段から麻雀を打っている人は全員撥が緑色に見えていて言われるまで気づかなかったのがけっこう面白かったです。
撥は緑と刷り込まれていたみたいです(笑)
まあ、そういう議論はあるものの、基本的には撥なしでも撥ありでも緑一色を認めるというルールが一般的となります。
緑一色仕様の牌
ちなみに緑一色は、牌の種類によってその緑のきれいさが変わります。
まあ、一般に高い牌のほうが綺麗な傾向がありますが、その中でも緑一色仕様として緑のきれいさをアピールしている牌があるのです。
ガズィという会社から出ているGAZZ2という全自動麻雀卓があるのですが、その牌はオプションで緑一色仕様に変更可能なのだそうです。
イメージはこんな感じで、緑一色仕様はより淡い緑色になっています。
牌だけ別売りは特にしていないみたいですが、緑一色ガチ勢で30万円くらいの全自動麻雀卓をお探しの際はGAZZ2を選択してみるのもよいかもです。
楽天:家庭用全自動麻雀卓GAZZガズィ2 点数表示枠仕様いすセットモデル
緑一色が得意なプレイヤー
最後に漫画で緑一色が得意なプレイヤーを2人紹介します。
- 麻生タロー(ムダヅモ)
- 染谷まこ(咲-saki-)
前者の麻生タローは「エメラルドグリーン」の異名で財力としての緑一色を上がるプレイヤー、後者の染谷まこは染めが得意の延長としての緑一色を上がります。
終わりに!緑一色を極めてオールグリーンな麻雀を打とう!
緑一色に関して、昔友人と麻雀を打っているときに友人の一人が、「自分のリーチに対しゼンツしていいよ」という意味で「オールグリーンだ(問題ない)」といったら、めんどくさい友人Bから「それは緑一色の三味線ではないか」と因縁付けられていました(笑)
ごく稀にそういうこともあるので、緑一色の聴牌時は緑を連想させることを言わないほうが無難かもしれないな、と思いました。
緑一色はキレイな牌で和了するとかなり輝きがいい感じなので緑一色狙いの方は、輝く牌を使ってみてはいかがでしょうか。
楽天:【送料無料!高級麻雀牌販売】オール黒牌 麻雀牌 月(つき)
麻雀初心者講座、開幕!
麻雀のルールを体系的に学びたい・・!
そんな要望を多数いただき、本サイトでも初心者講座カテゴリーを解説しました。
全12回で麻雀のルールと基本戦術をマスターできるコースです。
全編無料なのでこの機に麻雀の勉強をしてみよう!という人はぜひ参考にしてください。
◆初心者から初級者になる6講座
- 第1回:麻雀とは?ざっくり概要を解説
- 第2回:麻雀の上がり方!ツモとロンを覚えよう
- 第3回:麻雀の主な役!まずはこれだけ3,5,7
- 第4回:牌効率の基礎!確率を上げる考え方
- 第5回:鳴き!ポンとチーで人から牌をもらう方法
- 第6回:役を狙う牌効率!6つのコースで解説
- 番外編:手積み麻雀ができるようになる方法
◆初級者から中級者になる6講座
- 第7回:ベタオリ!リーチを受ける手順とコツまとめ
- 第8回:相関図で麻雀役を全部覚えてみよう!
- 第9回:麻雀の点数計算やり方解説【符の数え方】
- 第10回:フリテンルール解説!ロンできない問題を解決します
- 第11回:麻雀の押し引きについて
- 第12回:手役読みの基礎!相手の狙い役を見抜く方法
- 番外編:【徹底比較!】オンライン・ネット麻雀のおすすめまとめ!
✓図解多数でわかりやすい
✓全編無料で学べる
✓手積みのやり方わかる