麻雀役に三色(サンショク)と呼ばれる役があります。
厳密には三色同順と三色同刻の2種類がありますが、大抵は三色同順なので、単に三色といった場合は三色同順のほうを指します。
今日は、この三色同順という役についてお話ししていきたいと思います。
では参ります。
目次
麻雀役・三色同順とは何か!2つの三色の成立条件や点数の違いについて
三色という役について解説していきます。
基本情報
まずは基本情報です。
名前 | 三色同順(さんしょくどうじゅん) |
---|---|
点数 | 2役 |
鳴き | OK(食い下がりで1役になる) |
確率 | 3%程度(10/37位) |
条件 | 萬子、筒子、ソウズで同じ順子(階段状の3枚)をそろえること |
成立条件
成立条件としては、
マンズ、ピンズ、ソウズのそれぞれで同じ階段状のメンツ(3枚)を作ること
です。
マンズ、ピンズ、ソウズのそれぞれで345を作った場合などが三色同順となります。
三色同順と同刻の違い
冒頭でも述べましたが、三色という役は三色同順と三色同刻に分かれます。
成立条件として、萬子、筒子、ソウズでそれぞれ同じ数字の組み合わせを作るという点ではどちらも同じですが、違いは以下の通りです。
- 三色同順…123m、123s、123pというように横並びの階段でメンツを作ったもの
- 三色同刻…222m、222s、222pというように同じ牌で3つメンツを作ったもの
点数は面前ではともに2翻役ですが、三色同順の場合は鳴くと1翻役となります。(三色同刻は鳴いても2翻役のまま)
三色同刻はメンツの並びが垂直方向であるため「縦の三色」と呼ばれ、三色同順はメンツの並びが水平方向であるため「横の三色」とも呼ばれます。
まあ、ただ実際に出てくる確率でいうと、まあ90%くらいは横の三色となるため三色と言われたら大抵は三色同順を指すと思っておいて間違いはないです。
縦の三色については以下を参照ください。
点数と鳴き
点数は面前2役、鳴き1役です。
平和やリーチ、タンヤオなどとも複合しやすいことから面前では高打点になりがちです。
一方で鳴きの三色はのみ手となることも多くかわし手として有効となります。
確率
三色同順の出現確率は3%程度で全40役中10位です。
ちなみにこれはヨンマの確率で、サンマでは成立しない役となります。(マンズの2〜8がなく三色目が作れないため)
出る順 | 麻雀役名 | 面前点数 | 鳴き点数 | タイプ | ヨンマ 確率(%) |
サンマ 確率(%) |
条件 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | リーチ | 1役 | なし | 6.手なり系 | 43.5 | 47.7 | 面前での聴牌時に、リーチを宣告して1000点棒を支払ったうえで和了すること |
2 | ドラ | 1役 | 1役 | 7.偶然役系 | 42.3 | 89 | 1枚もつに付き1役となる。ドラのみで和了することはできない |
3 | 役牌 | 1役 | 1役 | 1.役牌系 | 40.2 | 52.0 | 役牌を3枚集める |
4 | タンヤオ | 1役 | 1役 | 4.順子系 | 22.1 | 07.3 | 2〜8で手を作る |
5 | 平和 | 1役 | なし | 4.順子系 | 19.6 | 15.1 | すべての面子を順子でそろえ、かつ頭が役牌でなく、待ちが両面待ちであること(頭に関しては、自風牌、場風牌、三元牌以外で作る必要あり) |
6 | 面前清自摸 | 1役 | なし | 6.手なり系 | 19.4 | 28.4 | 面前で手牌を揃え、自らのツモで和了すること |
7 | 一発 | 1役 | なし | 7.偶然役系 | 09.30 | 10.2 | リーチ宣言後、鳴きの入っていない状態での翌順のツモまでに和了すること(リーチ宣言した巡目のロンと、翌順のツモが有効) |
8 | ホンイツ | 3役 | 2役 | 2.染め手系 | 05.94 | 13.1 | マンズ、ピンズ、ソウズのいずれか1色+字牌で手を作る |
9 | 一盃口 | 1役 | なし | 4.順子系 | 04.27 | 08.05 | 同じ組み合わせの順子を2つつくること(例:223344ソウ) |
10 | 三色同順 | 2役 | 1役 | 4.順子系 | 03.09 | 0 | 萬子、筒子、ソウズの数牌で同じ組み合わせの順子を作ること(例:234ソウ,234萬,234筒) |
11 | 対々和 | 2役 | 2役 | 5.対子系 | 03.01 | 04.69 | 全ての面子を刻子(同じ牌3枚の組み合わせ)で作る(123などの順子は不可) |
12 | 七対子 | 2役 | なし | 5.対子系 | 02.40 | 04.23 | 同じ牌2枚のペアを7つ作る |
13 | 一気通貫 | 2役 | 1役 | 4.順子系 | 01.57 | 02.56 | マンズ、ピンズ、ソウズのいずれかで123,456、789の3面子を揃える |
14 | チャンタ | 2役 | 1役 | 3.チャンタ系 | 01.03 | 0.954 | メンツとアタマを1、9+字牌を含む形で作る。(123,789はあり) |
15 | 清一色 | 6役 | 5役 | 2.染め手系 | 0.852 | 02.03 | マンズ、ピンズ、ソウズのいずれか1色で手を作る |
16 | 三暗刻 | 2役 | 2役 | 5.対子系 | 0.673 | 01.89 | 手の中でアンコ(鳴かずに作った同じ牌3枚の組みあわせ)を3つ作る |
17 | 河底撈魚 | 1役 | 1役 | 7.偶然役系 | 0.504 | 0.391 | その局の最終捨て牌でロン和了すること |
18 | 海底撈月 | 1役 | 1役 | 7.偶然役系 | 0.353 | 0.437 | その局の最終ツモで和了すること |
19 | 嶺上開花 | 1役 | 1役 | 7.偶然役系 | 0.328 | 02.15 | カンを宣告後、嶺上牌でツモ和了すること |
20 | 純全帯 | 3役 | 2役 | 3.チャンタ系 | 0.302 | 0.153 | メンツとアタマを1、9牌を含む形で作る。(123,789はあり) |
21 | ダブル立直 | 2役 | なし | 7.偶然役系 | 0.201 | 0.199 | 鳴きの入っていない状態で、子の第一ツモでリーチを宣言して1000点棒を支払ったうえで和了すること |
22 | 小三元 | 4役 | 4役 | 1.役牌系 | 0.123 | 0.265 | 白發中のうち2種類を3枚、1種類を2枚集める |
23 | 混老頭 | 2役 | 2役 | 3.チャンタ系 | 0.0621 | 0.211 | メンツとアタマを1、9+字牌のみで作る(123,789は不可) |
24 | 槍槓 | 1役 | 1役 | 7.偶然役系 | 0.0597 | 0.0443 | 他家が加カンを宣言した牌、その牌でロン和了すること |
25 | 二盃口 | 3役 | なし | 4.順子系 | 0.0442 | 0.160 | 同じ組み合わせの順子2つの組み合わせを2セットをつくること(例:223344ソウ、445566ピン) |
26 | 三色同刻 | 2役 | 2役 | 5.対子系 | 0.0437 | 0.0372 | 萬子、筒子、ソウズでそれぞれ同じ数の刻子をそろえること |
27 | 四暗刻 | 役満 | なし | 5.対子系 | 0.0416 | 0.183 | 手の中でアンコ(鳴かずに作った同じ牌3枚の組みあわせ)を4つ作る |
28 | 国士無双 | 役満 | なし | 3.チャンタ系 | 0.0371 | 0.237 | 13種類の1、9、字牌を全て1枚ずつ+13種のどれかをもう1枚の形を整える |
29 | 大三元 | 役満 | 役満 | 1.役牌系 | 0.0334 | 0.0995 | 白發中の3種類を3枚ずつ集める |
30 | 小四喜 | 役満 | 役満 | 1.役牌系 | 0.0105 | 0.0131 | 東南西北のうち3種類を3枚、残り1種を2枚集める |
31 | 字一色 | 役満 | 役満 | 2.染め手系 | 0.00573 | 0.0167 | 字牌のみで手を作る |
32 | 三槓子 | 2役 | 2役 | 5.対子系 | 0.00485 | 0.0126 | 3つのメンツがカンされたものであること |
33 | 緑一色 | 役満 | 役満 | 2.染め手系 | 0.00178 | 0.00886 | ソウズの23468、字牌の發のみで手を作る |
34 | 清老頭 | 役満 | 役満 | 3.チャンタ系 | 0.00133 | 0.00655 | 1、9牌のみで手を作る |
35 | 九蓮宝燈 | 役満 | なし | 2.染め手系 | 0.000951 | 0.00682 | マンズ、ピンズ、ソウズのいずれかで1112345678999+何か同じ色1枚の形を作る |
36 | 地和 | 役満 | なし | 7.偶然役系 | 0.000879 | 0.000904 | 鳴きの入っていない状態で、子の第一ツモで和了すること |
37 | 大四喜 | 役満 | 役満 | 1.役牌系 | 0.000525 | 0.000882 | 東南西北のうち全部を3枚ずつ集める |
38 | 天和 | 役満 | なし | 7.偶然役系 | 0.000375 | 0.00103 | 配牌時に和了していること |
39 | 四槓子 | 役満 | 役満 | 5.対子系 | 0.0000109 | 0.000112 | 4つのメンツすべてがカンされたものであること |
40 | 大車輪 | 役満 | なし | 2.染め手系 | 0(不明) | 0(不明) | ピンズで22334455667788の形を作る(ローカル役) |
41 | 人和 | 倍満or役満 | なし | 7.偶然役系 | 0(不明) | 0(不明) | 鳴きの入っていない状態で、子の第一ツモをするまでにロンアガリする |
三色同順の作り方!面前と鳴きを使い分けよ!
では、実戦でどうやって三色を使っていくかという話をしていきます。
内容は以下の通り。
- 面前三色を狙って作るのは難しい
- 鳴きの三色は役を確定させろ
- 一通と三色同順の二者択一の鳴きも有効
ではそれぞれ見ていきます。
面前三色は狙って作るのが難しい
まず前提ですが、鳴きを使わずに三色を狙って作るのはけっこう難しいです。
というのも、麻雀では基本的に両面待ちを目指して聴牌系を整えることが多いため、三色が付かない方の受け入れが絶えず存在するからです。
例えば、以下のような手では、
123m23p23789s白白西
三色になるのは、23pの受け入れで1pが入り、かつ23sの受け入れでも1sが入った場合です。
なので1と4の受け入れ確率が同じとして単純に計算すると、1/2×1/2で25%しか三色が成立しないということになります。
三色はウナギのような感じで、一見三色っぽい手でもうまく掴んでおかないとするっと抜け落ちてしまう上級者向けの役です。
こんな手は実は半分も三色にならない↓
ただ、面前で和了できれば2役と大きく、しかも平和や、タンヤオ、リーチなどのほかの役とも絡みやすく、高打点につながりやすい役でもあるのでしっかり意識しておきましょう。
こういうテンパイした時点で三色が確定している形を「確定三色」と言います、とても強い形です↓
じゃあどうすればいいんだ!という話ですが、ぶっちゃけ面前では三色を意識しておくくらいしか対策はないです。
抜けるときは抜ける、できるときはできる、といった感じで、無理に三色を決め打ちするよりは、流れに身を任せて広く取るほうがオススメです。
(意識しないとたまに本当に三色な手を逃してしまうものの、三色を意識しすぎる打ち手は「三色おじさん」と呼ばれ、うまぶり雑魚の代名詞です。)
具体的には、こんな手で3pとか8mを残すと若干三色率が上がります。
鳴きの三色同順は待ちを固定せよ
逆に鳴きの場合は、三色はしっかりとらえていくことが重要になります。
では鳴きで三色をアガにいった事例を一つ紹介していきます。
こんな感じの場面、一見するとあんまり三色っぽくないですが、実は三色手なんです。
というわけで、この3pを鳴いてみましょう。
そして7sでも打っておきます。(打2pでもよい)
で、次順。
3mツモです。こうなると一気に234の三色が見えてきますね!
そしてそのあとさらに、
5mをツモ。ここまでくると、仮に役牌の白が鳴けなくても三色でアガることができます!
ただ、結局今回のケースではこの後すぐ白が鳴けて「白、ドラドラ」の1000-2000となりました。
こういった役牌頼みな手でも三色を見ることで保険を掛けたり打点アップを見込んだりできるのです。
鳴き三色は食い変えに注意せよ
5と8は食い換えにより切ることができない
ちなみに鳴きの場合は食い変えにも注意が必要です。
例えば以下のような鳴きをした場合では、
123pチー
例えこのあと、4sをツモって来てもツモ切る覚悟が必要です。
というのも、4sが手にある以下の状態では1sが出ても鳴けないからです。
1388m234789s 123pチー
※1sを鳴いて4sを切ることができない
なぜダメなのかというと「食い変え」という違反に引っかかるから。
食い変えというのは23の形で4を鳴いて1または4を切るような鳴きのことを指します。
これは、元々できていたメンツをツモを回避する目的のためだけに切ったとみなされ、違反行為となるのです。
ちなみに、123456みたいな形で7を鳴いて1を切るのはOKです。
話を三色に戻すと、この喰い変えにならぬよう鳴きの三色においては、要らない牌は先に切っておく必要があるのです。
最初の例で言うと、この形から2mを鳴いて5mを切ることはできないです。
一通と三色同順の二者択一の鳴きも有効
鳴きの三色同順の使い方として、敢えて複合しない一気通貫(一通)とともに使うというやり方もあります。
どういうことかというと、以下のような手では、手の伸び方次第で一通にも三色同順にもなりえる形です。
現状は三色ですが、9mを引くことでより場の状況がよい(上家から鳴けそうな)萬子の一気通貫にチェンジすることができます。
実際三萬が鳴け、七萬の待ちになった
また、このような場合、相手から見ても一通なのか、三色同順なのかが絞りづらく、いやらしい鳴きとなるのです。
悪配牌だけど、何とかアガリたいオーラスなどに有効な戦術!
相手の三色同順を読む方法!1鳴きして可能性が残っていたら警戒
続いては、相手が三色を使ってきた場合に、それを見抜く方法についてです。
これは鳴きの場合に読むことが可能で、どうやって読むかというと、相手が鳴いている部分を含む三色の可能性を考えます。
例えば、7をチーして789で鳴いてきたら、
「789の三色があるのかな?」
くらいに考えておけばOK。
簡単ですね。
ただ大体は役牌とかタンヤオとかの方が確率が高いのでそっちを優先して考えて、全部可能性がないという時に三色を疑うと良いです。
こんなイメージ↓
三色同順と相性のよい役!順子系とは複合しやすい
最後に三色同順という役と相性のよい役をいくつか紹介していきます。
三色同順は基本的には染め手系、対々和系、一通以外なら何にでも併せられる使い勝手のよい役なので高打点を狙うときなどに重宝されます。
中でも個人的に相性が良いと思うものが以下の3つです。※リンクは役の詳細解説に飛びます。
それぞれ簡単に説明すると、タンヤオと純チャンは三色同順で345、123などの面子を3種類作るので、あと一つの面子と頭をタンヤオかチャンタ系かで合わせればすぐに複合出来て便利です。
また、平和も意外と絡みやすいです。
ただ平和の場合、以下のような待ちの片方でのみ三色になるみたいな形だと、安めが出てしまうこともあり、あとは運に任せるしかないという場面もあります。
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こういった高め三色の場合、一般に外側が高めのときは出やすいとされています。
(↑図でいうと、1と4が待ちですがより外側(端牌)である1が高め三色なので出やすい)
まあ、一般論なので場の状況などにもよりますが、覚えておくと役立つ知識です。
麻雀雑学。三色って何色なのか?色の三原色(マンピンソウ)です。
ちなみに、三色って何が三色なのかというと、萬子、筒子、ソウズがそれぞれ赤、青、緑であるため、この3つの色という意味で三色と呼ばれています。
この赤、青、緑というのは掛け合わせると白になる「光の三原色」ですね。
ちなみに全然関係ないですが、大三元の構成色である白、赤、緑を合わせると黄色になるそうです。
色に関連する役としては、他にも役満役である緑一色などもあります。
終わりに!三色同順をマスターすれうと中級者になれる!
三色同順は高打点には欠かせない主力艦隊みたいな役なので、ぜひしっかりとらえて、跳満・倍満を仕上げていきましょう!
ではまた。良い麻雀ライフを!
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- 第2回:麻雀の上がり方!ツモとロンを覚えよう
- 第3回:麻雀の主な役!まずはこれだけ3,5,7
- 第4回:牌効率の基礎!確率を上げる考え方
- 第5回:鳴き!ポンとチーで人から牌をもらう方法
- 第6回:役を狙う牌効率!6つのコースで解説
- 番外編:手積み麻雀ができるようになる方法
◆初級者から中級者になる6講座
- 第7回:ベタオリ!リーチを受ける手順とコツまとめ
- 第8回:相関図で麻雀役を全部覚えてみよう!
- 第9回:麻雀の点数計算やり方解説【符の数え方】
- 第10回:フリテンルール解説!ロンできない問題を解決します
- 第11回:麻雀の押し引きについて
- 第12回:手役読みの基礎!相手の狙い役を見抜く方法
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