麻雀役の1つである「一発(いっぱつ)」という役を解説していきます。
リーチ後1巡以内で上がった場合に限り、追加で1役付くという役です。(鳴きが入ると無効)
以下ではその一発の成立条件や使い方を解説していきます。
また、麻雀役の一覧については以下の記事を参照ください。

では参ります。
目次
麻雀役・一発とは?成立条件と点数を解説

まずは麻雀役・一発とはどのような役かを簡単に紹介していきます。
一発とは、リーチをかけてから1巡以内にロン、またはツモを行うと成立する役で、点数は1役、リーチをかけねばならないため面前のみで成立します。
この1巡というのは自分がリーチをかけて次のツモをツモるまでとなり、リーチをかけて初めてのツモで上がりとなった場合は一発成立(一発ツモとなる)です。
ただし、リーチをかけた後に誰かが鳴きを入れた場合は無効となるので注意が必要。
これを利用して相手のリーチが入ったとき、上がりに向かうわけではない鳴きを敢えてして相手の一発を無効化する「一発消し」という守備技法もあります。
条件をまとめると以下のような感じ。
- リーチをかけて1巡以内にロン和了をする、あるいはリーチ後初めてのツモでツモ和了する。
- ただし、リーチ後に誰かから鳴きが入った場合は無効。
一発の立ち位置としてはマイナー役の偶然役系となります。
必ずリーチ、またはダブルリーチと複合するため、実質的な最低打点は2役〜となっています。
狙ってできる役ではないですが、コツを抑えると確率を上げることは可能です。
麻雀役名 | 面前点数 | 鳴き点数 | タイプ | 出現頻度 | 確率(%) | 条件 |
---|---|---|---|---|---|---|
役牌 | 1役 | 1役 | 1.役牌系 | ★★★★★ | 40.2 | 役牌を3枚集める |
タンヤオ | 1役 | 1役 | 4.順子系 | ★★★★★ | 22.1 | 2〜8で手を作る |
平和 | 1役 | なし | 4.順子系 | ★★★★★ | 19.6 | すべての面子を順子でそろえ、かつ頭が役牌でなく、待ちが両面待ちであること(頭に関しては、自風牌、場風牌、三元牌以外で作る必要あり) |
リーチ | 1役 | なし | 6.手なり系 | ★★★★★ | 43.5 | 面前での聴牌時に、リーチを宣告して1000点棒を支払ったうえで和了すること |
面前清自摸 | 1役 | なし | 6.手なり系 | ★★★★★ | 19.4 | 面前で手牌を揃え、自らのツモで和了すること |
ドラ | 1役 | 1役 | 7.偶然役系 | ★★★★★ | 42.3(?) | 1枚もつに付き1役となる。ドラのみで和了することはできない |
ホンイツ | 3役 | 2役 | 2.染め手系 | ★★★★ | 05.94 | マンズ、ピンズ、ソウズのいずれか1色+字牌で手を作る |
チャンタ | 2役 | 1役 | 3.チャンタ系 | ★★★★ | 01.03 | メンツとアタマを1、9+字牌を含む形で作る。(123,789はあり) |
対々和 | 2役 | 2役 | 5.対子系 | ★★★★ | 03.01 | 全ての面子を刻子(同じ牌3枚の組み合わせ)で作る(123などの順子は不可) |
七対子 | 2役 | なし | 5.対子系 | ★★★★ | 02.40 | 同じ牌2枚のペアを7つ作る |
一気通貫 | 2役 | 1役 | 4.順子系 | ★★★★ | 01.57 | マンズ、ピンズ、ソウズのいずれかで123,456、789の3面子を揃える |
三色同順 | 2役 | 1役 | 4.順子系 | ★★★★ | 03.09 | 萬子、筒子、ソウズの数牌で同じ組み合わせの順子を作ること(例:234ソウ,234萬,234筒) |
一盃口 | 1役 | なし | 4.順子系 | ★★★★ | 04.27 | 同じ組み合わせの順子を2つつくること(例:223344ソウ) |
純全帯 | 3役 | 2役 | 3.チャンタ系 | ★★★ | 0.302 | メンツとアタマを1、9牌を含む形で作る。(123,789はあり) |
一発 | 1役 | なし | 7.偶然役系 | ★★★ | 09.30 | リーチ宣言後、鳴きの入っていない状態での翌順のツモまでに和了すること(リーチ宣言した巡目のロンと、翌順のツモが有効) |
海底撈月 | 1役 | 1役 | 7.偶然役系 | ★★★ | 0.353 | その局の最終ツモで和了すること |
河底撈魚 | 1役 | 1役 | 7.偶然役系 | ★★★ | 0.504 | その局の最終捨て牌でロン和了すること |
小三元 | 4役 | 4役 | 1.役牌系 | ★★ | 0.123 | 白發中のうち2種類を3枚、1種類を2枚集める |
清一色 | 6役 | 5役 | 2.染め手系 | ★★ | 0.852 | マンズ、ピンズ、ソウズのいずれか1色で手を作る |
国士無双 | 役満 | なし | 3.チャンタ系 | ★★ | 0.0371 | 13種類の1、9、字牌を全て1枚ずつ+13種のどれかをもう1枚の形を整える |
混老頭 | 2役 | 2役 | 3.チャンタ系 | ★★ | 0.0621 | メンツとアタマを1、9+字牌のみで作る(123,789は不可) |
三暗刻 | 2役 | 2役 | 5.対子系 | ★★ | 0.673 | 手の中でアンコ(鳴かずに作った同じ牌3枚の組みあわせ)を3つ作る |
三色同刻 | 2役 | 2役 | 5.対子系 | ★★ | 0.0437 | 萬子、筒子、ソウズでそれぞれ同じ数の刻子をそろえること |
四暗刻 | 役満 | なし | 5.対子系 | ★★ | 0.0416 | 手の中でアンコ(鳴かずに作った同じ牌3枚の組みあわせ)を4つ作る |
二盃口 | 3役 | なし | 4.順子系 | ★★ | 0.0442 | 同じ組み合わせの順子2つの組み合わせを2セットをつくること(例:223344ソウ、445566ピン) |
ダブル立直 | 2役 | なし | 7.偶然役系 | ★★ | 0.201 | 鳴きの入っていない状態で、子の第一ツモでリーチを宣言して1000点棒を支払ったうえで和了すること |
嶺上開花 | 1役 | 1役 | 7.偶然役系 | ★★ | 0.328 | カンを宣告後、嶺上牌でツモ和了すること |
大三元 | 役満 | 役満 | 1.役牌系 | ★ | 0.0334 | 白發中の3種類を3枚ずつ集める |
小四喜 | 役満 | 役満 | 1.役牌系 | ★ | 0.0105 | 東南西北のうち3種類を3枚、残り1種を2枚集める |
大四喜 | 役満 | 役満 | 1.役牌系 | ★ | 0.000525 | 東南西北のうち全部を3枚ずつ集める |
字一色 | 役満 | 役満 | 2.染め手系 | ★ | 0.00573 | 字牌のみで手を作る |
九蓮宝燈 | 役満 | なし | 2.染め手系 | ★ | 0.000951 | マンズ、ピンズ、ソウズのいずれかで1112345678999+何か同じ色1枚の形を作る |
緑一色 | 役満 | 役満 | 2.染め手系 | ★ | 0.00178 | ソウズの23468、字牌の發のみで手を作る |
大車輪 | 役満 | なし | 2.染め手系 | ★ | – | ピンズで22334455667788の形を作る(ローカル役) |
清老頭 | 役満 | 役満 | 3.チャンタ系 | ★ | 0.00133 | 1、9牌のみで手を作る |
三槓子 | 2役 | 2役 | 5.対子系 | ★ | 0.00485 | 3つのメンツがカンされたものであること |
四槓子 | 役満 | 役満 | 5.対子系 | ★ | 0.0000109 | 4つのメンツすべてがカンされたものであること |
天和 | 役満 | なし | 7.偶然役系 | ★ | 0.000375 | 配牌時に和了していること |
地和 | 役満 | なし | 7.偶然役系 | ★ | 0.000879 | 鳴きの入っていない状態で、子の第一ツモで和了すること |
人和 | 倍満or役満 | なし | 7.偶然役系 | ★ | – | 鳴きの入っていない状態で、子の第一ツモをするまでにロンアガリする |
槍槓 | 1役 | 1役 | 7.偶然役系 | ★ | 0.0597 | 他家が加カンを宣言した牌、その牌でロン和了すること |
本記事ではその確率とコツを紹介します。
麻雀役・一発の確率はリーチの22%とのこと。

ちなみにこの一発という麻雀役の確率はどのくらいあるのでしょうか。
麻雀ゲームのmaru-janの調査によると、
「一発はリーチを含むあがりのうち、22%の確率で発生します」
とのこと。
つまりリーチの4〜5回に1回は一発になるということですね!
・・・なんか体感よりも割と高い。
maru-jan「一発はリーチを含むあがりのうち、22%の確率で発生します」
…「え、そんなに高いの!?」という純粋な驚きを感じた。10%くらいかと思ってた。。 pic.twitter.com/Rf7SNjhOCD
— たkる@麻雀グッズ研究所 (@majyanyohinlabo) August 3, 2020
リーチを含めない全ての役の中での出現率だと、もうちょい下がって、10%程度と言われています。(リーチ一発ツモは6%くらいでロンが4%らしい)
- リーチをかけた手の22%は一発
- 全体の中での出現率は10%程度
麻雀役・一発の使い方!効率よく上がるための3つの方法
では続いては、一発を効率よく上がるための3つの方法を紹介します。
それぞれ解説していきます。
待ちをよくする
まずは当然っちゃ当然ですが、待ちをよくすることが挙げられます。
カンチャンよりも両面、両面よりも三面張のがツモりやすいため一発でツモる確率をアップするには、良い待ちが重要です。
なぜかいつも悪い待ちになってしまう…という方は、聴牌時だけでなく、イーシャンテン以下の時を意識するのがおすすめ。
良い待ちを作るためにはシャンテン戻しや対子落としなどの技法も重要なので、その辺も合わせて意識すると良いです!

リーチ宣言牌を鳴かれない牌にする
続いてのコツは、リーチ宣言牌を鳴かれないようにすることです。
一発は鳴きが入ると無効化されてしまい、かつそれが起こりやすいのがリーチ宣言牌となります。(リーチを最初に受ける下家が最もリーチ一発の被害を受けやすいため)
そのため、例えば聴牌したとき宣言牌が鳴かれそうな牌であったら、敢えて一巡回して鳴かれない牌が来てからリーチというようなやり方もありです。
なお、その場合は次順一発が得られるメリットと引き換えに、もし次順ツモ牌を持ってくると、一発ツモを逃してしまうというデメリットもあるので注意しましょう。
トイツ落とし、辺張落としを狙う
そして3つ目はリーチをかけるタイミングです。
良いタイミングでリーチをかけられれば、相手を効率よく打ち取り、一発をものにすることができます。
具体的には、相手の中で手の中での辺張落としやトイツ落としを見抜き、相手が次の順目で落とす牌を待ちにしてリーチをかけるのがオススメ。
- 辺張落としで2mを落としたら、次は1m
- トイツ落としで2mを落としたら、次は2m
といった具合です。
そんなん読めるの?と思うかもですが、相手のリー牌(牌の並べ方)を見切れるようになると結構わかります。
相手の手を見抜きやすいタイミングについては以下の記事にまとめたので、よければ参考にしてください。

相手に一発でロンされぬための守備のコツ
続いては逆に一発を相手に上がられないようにする方法です。
これは具体的には以下の2つが挙げられます。
ではそれぞれ解説してきます。
一発を鳴きで消す
まず一つ目のコツは一発消しです。
これは先ほど紹介した技術の逆で、相手のリーチ宣言牌、または相手のリーチ後1巡以内の捨て牌を鳴くことで、一発を無効化してしまうという手法。
自分の上がり目(上がれる可能性)を減らしてまで一発消しをするかどうかは状況次第ですが、自分も上がりに向かいつつ一発が消せるような場合はぜひ鳴いていきましょう!
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ちなみに喰い変えは違反行為なので要注意。
喰い変えとは、「123」と持っているところで4を鳴いて1を切るような鳴きのこと。メンツを入れ替えただけに見られて故意にツモを回避したと取られて鳴きが無効になります。
ちなみに123456と持っていて7を鳴いて1を切るのはOK。
他家が鳴きやすい牌をきる
続いては他家に鳴かせる方法です。
自分のターンはすでに来ていて自分は安パイがあるけど、ただ相手に一発ツモをされたくない!というような場合に有効な戦略となります。
自分が鳴けない場合でも、他家が鳴きを入れれば相手の一発ツモを阻止することは可能で、そのために他家が欲しい牌を切るというのも一つの手となります。
リーチ者の現物(すでに切っている牌)で、かつ他家が欲しそうな牌を切っていきましょう!
なお、鳴かせようとした相手がすでにテンパイしている場合はロンをさせてしまうことになるので注意が必要!
ただ、リーチより鳴きの方が一般に安い手になるため、敢えて鳴きの人に振り込んでいくという手法(差し込み)もあります。

ベタオリをする
3つ目はベタオリです。
当たり前ですが、ベタオリをするとロンの可能性が減り、結果として一発でロンされるケースが少なくなります。
ベタオリしつつも、他家に鳴ける牌を切っていくとなお一発率を下げられます。

一発を回避して麻雀の勝率を地味にあげよう!
ここまで一発について解説してきましたが、いかがだったでしょうか。
一発は偶然役ですが、地味に役立つボーナス役です。自分の一発は消されぬよう、相手の一発はなるべく成立しないようにするとちょっとだけ勝率が高まります。
ぜひコツを掴んで、計算を忘れないようにしましょう。
ではまた。良い麻雀ライフを!